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【横浜】自分のミスで失点も心は折れず。“運命の1点”を許さなかった飯倉大樹の悲壮な決意

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2018年10月15日

タイトルという形で恩返しを――

無暗に長いボールは蹴らない。的確なフィードやショートパスでビルドアップの起点となり、ポゼッション重視のチームスタイルを支える。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 ミスは誰にでもある。飯倉も「ミスをしないのがベスト」だと理解しているが、それよりも、「ミスをした後にどう振る舞うか」を大事にプレーしていた。その結果、上手く自分の中で切り替えることができたようだ。
 
 もちろん、自分のサッカー人生のためだけに戦っていたわけではない。何よりも「優勝したい」という強い気持ちが、そのメンタルを支えていた。
 
「苦しい時期にいろんな評価をされたけど、そういう時でも後押ししてくれた人のためにも、『やっぱりF・マリノスのサッカーは楽しいよね、あれがサッカーだよね』となるよう、絶対に優勝したい。支えてくれる人がいるから、俺たちはずっとやってこれた。何かにすがるというか、勝負に徹するのも大事だけど、自分たちのスタイルを貫いて、タイトルを獲らなければ意味がないとも思っている。上手くいかなかった時でも、信じてくれた人たちのためにも優勝したい」
 
 ひとつの成果を出すことで、「今までやってきた過程も信じてもらえるし」とも言う。タイトルという形で恩返しを――。その想いも確かな原動力になっている。
 
 最後に、「本当にドキドキしたよ」と伝えると、「俺が一番、そうだよ!」と、思いっきり表情を緩める。「でも、俺がちゃんと後始末をしないと」。その言葉どおり、終盤の鹿島の猛攻にも決して慌てず、致命的な3点目を与えなかったパフォーマンスとそのメンタルタフネスぶりは、特筆に値するものだった。
 
 チームが好調の時も、苦しい時も、ブレずに信念を貫いてきた。リスクを恐れずペナルティエリアを飛び出し、後方からのビルドアップを手助けするなど、ポゼッションサッカーを支えてきた。チームが攻撃に重きを置くぶん、堅守を伝統としながらも、今季は大幅に失点が増えたが、GKとしてその“痛み”に必死に耐えながら、数多くのビッグセーブで何度もピンチを救ってきた。
 
 悲願のタイトル奪取まで、あとひとつ。大舞台に立てる喜びと責任を噛みしめながら、湘南との“神奈川ダービー”でも、飯倉はアグレッシブかつ冷静に、トリコロールのゴールを死守するはずだ。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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