【横浜】自分のミスで失点も心は折れず。“運命の1点”を許さなかった飯倉大樹の悲壮な決意

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWEB)

2018年10月15日

「俺の中ではこの敗戦が一番の後悔になると思った」

試合後は「ホッとした」と安堵の表情を見せた飯倉(21番)。自らのミスで失点を喫したが、最後まで集中を切らさず、安定感あるキャッチングで鹿島の猛攻を凌いだ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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[ルヴァン杯準決勝第2レグ]横浜2-2鹿島/10月14日/ニッパツ
 
 鹿島との熾烈なバトルを制して、横浜がルヴァンカップの決勝に駒を進めた。
 
 アウェーでの第1レグは2-1の勝利。有利な状況で迎えたホームでの第2レグは、前半で2点のリードを奪ってみせる。しかし、後半にまさかの2失点。あと1点を失えば、トータルスコアは4-4となるが、アウェーゴールの差で横浜の敗退が決まる。そんなスリリングな展開のなか、横浜は“運命の1点”を許さず、2-2のままタイムアップを迎え、ファイナルの舞台にたどり着いた。
 
「良かった。ホッとしている」
 
 GK飯倉大樹は安堵の言葉を吐き出す。同点に追いつかれた後半、最初の失点は飯倉の明らかなミスだった。
 
 62分、ゴールキックをペナルティエリアの近くにいた天野純に預けようとするが、そのパスを狙っていた鹿島の土居聖真にかっさらわれて失点を喫す。これでさらに勢いづいた鹿島の攻撃の前に横浜は劣勢を強いられ、70分には右サイドを突破されて、最後はセルジーニョのヘディング弾を食らうはめに。
 
「あの流れで、普通だったら負けていてもおかしくはなかった」
 
 そう試合を振り返った飯倉は、「ミスして流れが変わったのは、俺の責任」と自らの落ち度を認める。
 
 だが実際は、2-2のドローで決着。“負けていてもおかしくはなかった”ゲームで、なぜ2-2のドローで決着をつけられたのか。なぜ、飯倉は3失点目を許さなかったのか。
 
 自分のミス絡みの失点もあっただけに、メンタルが崩れても不思議ではなかったが、飯倉は最後まで集中を切らさなかった。押し込まれる時間帯に、何本もの際どいクロスやCKがゴール前に放り込まれたが、ハイボールの処理は安定していた。焦って不用意なパンチングで相手ボールにならないよう、確実なキャッチングでチームに落ち着きを与えていた。
 
 試合を振り出しに戻された後の時間、飯倉は「自分のサッカー人生」を考えていたという。
 
「2-3で負けて、決勝に行けなかったとしたら、自分のサッカー人生が終わった時、俺の中ではこの敗戦が一番の後悔になると思った。
 
 決勝に行くとか、タイトルを獲るとか、タイトルに手が届くゲームに出られるとか、選手として、そうそうあるものじゃない。だから、あのミスですべてを失うのはもったいなさすぎるし、後悔だけはしたくなかったから、心が折れることはまったくなかった」

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