【セルジオ越後の天国と地獄】新監督を発表する前に、協会は惨敗の責任をとるべきでは?

カテゴリ:特集

週刊サッカーダイジェスト編集部

2014年07月31日

日本協会の体質が変わらなければ、誰を監督にしても根本的に変わらない。

監督を代えただけで、誰も責任を取らない日本協会。組織として崩壊した責任を会長は負うべきではないか。(C) SOCCER DIGEST

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 そもそも今回のアギーレ就任決定の発表は、8年前、ドイツ・ワールドカップに惨敗したあと、川淵会長(当時)が「オシムって言っちゃったね」と口を滑らせたフリをしたのとまるで同じ構図だ。マスコミと世間の目を後任人事のほうに向け、惨敗の責任をうやむやにするつもりなんだ。つまり、日本協会は「批判かわしのノウハウ」を覚えたわけだ。
 
 責任はマスコミにもある。なぜ、メディアは日本協会を追及しないんだ? 答は簡単だ。ザックジャパンで4年間お金儲けができたから、アギーレジャパンでも再び儲けたいんだ。日本協会に騙されたわけでも、欺かれたわけでもない。儲かりたいから、この茶番に乗っかった。つまり、メディアも共犯なんだ。
 
「勝負は時の運」とも言うように、ワールドカップの結果というのは、あくまでも勝負事。勝つこともあれば、負ける時もある。けれども、日本協会の体質が変わらなければ、誰を監督にしても、選手が成長しても、根本的には変わらない。
 
 まさかとは思うけど、日本協会はブラジルから帰国した日、成田空港に1000人もの人が集まったから、「今回の結果に誰も失望していないし、むしろザックジャパンは感動させることができたんだ」って勘違いしてしまったわけではないよね。
 
 あの日、空港で「感動をありがとう」と叫んだ人たちに、日本サッカーの未来を本当に危惧している人なんて、誰もいない。本当にサッカーを愛している人たちに、日本サッカーの未来を本当に憂いている人たちに、僕は言いたい。今、立ち上がらないと、日本サッカーは本当にダメになってしまうよ、と。
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