【横浜】いつまで理想を追い求めるつもりなのか? その“葛藤”に圧し潰されれば――

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2018年08月03日

「信じていないわけではないけど、葛藤はある」(喜田)

「戦い方を変えるつもりはない」。ポステコグルー監督に迷いはなく、選手たちも覚悟を決めているが、このまま結果を出せなければ……。写真:徳原隆元

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 そのスタンスは悪くない。むしろ、最後まで貫いてほしいと思うが、シーズンはすでに折り返し地点を過ぎている。理想を追い求めてばかりはいられない。結果を出せなければ、現実と向き合わなければならない時が訪れるはずだ。悠長に構えている時間はない。
 
「たとえばここで、引いてサッカーします、ブロック作って、カウンター1本で1-0で勝つ。でも、それは今のチームでは求めていない。戦い方を変えるとして、それはこれまでの半年ちょっと費やしてきた時間を否定することになる。選手たちは、ボスについていく覚悟はできている」
 
 喜田のこの決意には共感できるが、現実は甘くない。大きなチャレンジをしているが、だからといって負け続けていい道理はない。もちろん、それは喜田も重々承知している。
 
「ブレずに、このスタイルでって、言葉にするのは簡単。結果を出さないと、周りは認めてくれない。それは、みんな分かったうえで戦っていると思う。信じていないわけではないけど、葛藤はある」
 
“二兎を追う”野望はある。モチベーションも高い。今のサッカーに手応えを感じている部分もあるはずだが、結果を出せない焦り、降格への恐怖、ともすれば信じてきたものを信じられなくなるかもしれない不安感も、心中に去来しているかもしれない。
 
 今の横浜は、そんな複雑な心境でピッチに立って戦っているのでないだろうか。
 
「ここでバラバラになるのは簡単。こういう時に全員が一緒の方向を向くのは一番難しいけど、逆にそれが一番大事だと思う。強い気持ちを持って結果を出していきたい」(喜田)
 
 今が正念場だろう。次節は川崎との神奈川ダービーだ。県内のライバルを敵地で叩ければ、浮上のきっかけを掴めるかもしれないが……。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
 
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