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【セルジオ越後】ロシアW杯で勝てたのは“運”が味方したコロンビア戦のみ…1勝1分2敗の結果は誇れない

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェスト編集部

2018年07月05日

日本代表の熱がJリーグ人気につながれば良いが…

ベルギー戦では2点をリードしながら、その後に3失点。相手の高さに対応できなかった。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

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 一方でコロンビア戦の視聴率は48パーセントに上るなど、多くの人が関心を持ってくれた点はポジティブに捉えたい。でもこの“熱”がどこまで続くかは心配だ。
 
 ワールドカップは世界的な祭典なだけに、興味を惹けたが、この熱気がJリーグへとつながるとは考えにくい。日本代表とJリーグは別物だ、と考えている人が大半なはずで、その認識が少しずつ変わらないと、本当の意味での日本サッカーの発展にはつながらないよ。果たして中断明けのJ1、そして来年1月のアジアカップはどれだけ盛り上がるのか。
 
 また今回のワールドカップを終えて、「こんな結果じゃダメだ」という声がもっと挙がって良いとも思う。「よく頑張った」という労いの声だけじゃ進歩は望めない。本当に日本サッカー界の将来を考えるなら、ベスト8に進めなかったこと、そして1勝しかできなかったことを厳しく追及するべきだ。 

 例えば、グループリーグでは的確な采配を見せた西野監督が、勝負のベルギー戦では冴えず、選手も2点のリードを守り切れなかった。ではなぜそうなったのか、そこをもっと議論したい。

 2-0とリードしていたのに西野監督は明確な指示を出せなかったし、交代策も遅れた。相手がフェライニ(194センチ)、シャドリ(187センチ)という長身選手を投入して“高さ勝負”に持ち込んできたのに、対応ができなかったんだ。追い付かれてからようやく山口と本田をピッチへ送り出したが、すでに手遅れだった。
 
 結果論ではあるが、あの場面はベルギーの交代策を見てすぐに動くべきだったし、ポーランド戦のように試合を壊してでも逃げ切り策を提示する必要があった。ベンチには空中戦に強い植田がいたし、クロスをケアするならサイドに遠藤や酒井高を入れも良かった。どんなにつまらない試合になってもリードを守るべきだったんだ。
 
 ポーランド戦では負けていたにもかかわらず、グループリーグ突破のために守備的な長谷部を投入して、自陣でのボール回しを指示したために、批判された。あの騒動が影響したのか、ベルギー戦では中途半端なベンチワークに終始した。
 
 試合後に西野監督は「(ベスト8進出へ)やっぱり何かが足りなかったと思う」と振り絞るように語っていたが、それはゲームをコントロールする力に行きつくのだろう。
 
 長谷部も「試合運びがまだまだ自分たちの甘さかなと感じた」と話していたが、柔軟性を欠いていたのは明らかだった。このあたりが世界との差と言える。
 
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