何故、柴崎は順調にステップアップを果たしたのか
そう指揮官に言わしめた柴崎は中学校3年生でプリンスリーグ東北、高円宮杯全日本ユース(現・高円宮杯プレミアリーグ&チャンピオンシップ)にレギュラーとして出場。高校2年生の時には、日本の10番としてU-17ワールドカップ出場、青森山田ではチームを選手権準優勝に導いた。そして、高校ナンバーワンMFとして鹿島アントラーズ入団を早々に勝ち取ったのだ。
黒田監督の献身的な6年間により着実に成長を遂げたが、柴崎の成長において非常に重要なポイントがひとつあった。それが彼のメンタリティーだ。
「取り組む姿勢に関しては、他の選手より群を抜いていた。自分の技術に一切奢る事無く、常に自らの取り組みで仲間に示そうとしていた。それをしながらも、自己の成長には一切手を抜かない。練習でも他の選手にも自分にも厳しかった。だからこそ、彼の言葉にはすべて説得力があった」(黒田監督)
黒田監督の献身的な6年間により着実に成長を遂げたが、柴崎の成長において非常に重要なポイントがひとつあった。それが彼のメンタリティーだ。
「取り組む姿勢に関しては、他の選手より群を抜いていた。自分の技術に一切奢る事無く、常に自らの取り組みで仲間に示そうとしていた。それをしながらも、自己の成長には一切手を抜かない。練習でも他の選手にも自分にも厳しかった。だからこそ、彼の言葉にはすべて説得力があった」(黒田監督)
この姿勢は26歳になった今も変わらない。黒田監督は今年の1月にこう話をしている。
「岳は日本代表に絶対に必要な選手だと思う。一瞬で勝負を決められる、トドメをさせる選手は、日本代表を見ても、彼以上の選手はいないと思う。局面打開では日本の中で彼に勝るものはいない。だからこそ、将来的には日本の司令塔にならないといけない存在だと思います。そのためにも(スペイン)1部での活躍で証明して、『呼ばざるを得ない状況』を作らないといけません」
この予言は的中した。柴崎の活躍は代表に呼ばざるを得ない状況はおろか、『中心に置かざるを得ない状況』に。そして、立場は劇的に変わり、日本の司令塔としてワールドカップの舞台で十分な存在感を見せている。
黒田監督はモルドリバ・アリーナのスタンドからコロンビア戦を観戦した。大観衆の目の前で輝きを放つ教え子の姿を、感慨深い表情で見つめていたことだろう。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
「岳は日本代表に絶対に必要な選手だと思う。一瞬で勝負を決められる、トドメをさせる選手は、日本代表を見ても、彼以上の選手はいないと思う。局面打開では日本の中で彼に勝るものはいない。だからこそ、将来的には日本の司令塔にならないといけない存在だと思います。そのためにも(スペイン)1部での活躍で証明して、『呼ばざるを得ない状況』を作らないといけません」
この予言は的中した。柴崎の活躍は代表に呼ばざるを得ない状況はおろか、『中心に置かざるを得ない状況』に。そして、立場は劇的に変わり、日本の司令塔としてワールドカップの舞台で十分な存在感を見せている。
黒田監督はモルドリバ・アリーナのスタンドからコロンビア戦を観戦した。大観衆の目の前で輝きを放つ教え子の姿を、感慨深い表情で見つめていたことだろう。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)