【コロンビア戦ドキュメント】こうしてアップセットは起きた

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2018年06月22日

停滞ムードを払拭しようと、ひとりのベテランが金髪に

ゼーフェルト合宿中に金髪にした長友。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 18年5月31日に親善試合でガーナに0-2と敗れ、6月8日のスイスとのフレンドリーマッチでも同スコアで敗戦。長谷部誠をリベロに置く3-4-2-1システム、本田圭佑をトップ下で起用する4-3-2-1システムのどちらも不発(ガーナ戦で前者、スイス戦で後者を採用)に終わった日本は、このままではロシア・ワールドカップで惨敗する──。そんな雰囲気さえあった。
 
 ところが、スイス戦の翌日、ひとりのベテランが停滞ムードを払拭しようと思い切った行動に出る。なんと、長友が金髪になってゼーフェルト(オーストリアのインスブルック郊外にある街)の練習場に現れたのだ。記者団から「おー‼」とどよめきが起こったことからも、その衝撃は分かるだろう。
 
 「スーパーサイヤ人(漫画『ドラゴンボール』で主人公の孫悟空などの戦闘民族サイヤ人が変身した状態)になりたかった」と笑顔で言いつつも、その眼差しは真剣そのものだった。
 
「チームの雰囲気もそうですけど、自分自身の気分も変えたいなというところもあって。このワールドカップでやっぱり自分にも世界に対してアピールしたいという気持ちもありますし、いろんな思いがあって(金髪に)しました」
 
 そんな長友がチームメイトに、なにより自分自身に求めたのが“走る、戦う”という根本的な部分だった。
 
「戦術とかの前に戦えているかというところです。魂を持って本当に一人ひとりが戦って走っているのか、まだまだ皆にも自分も甘さがある」
 
 その言葉はさらに熱を帯びる。
 
「スイス戦では、相手からボールを奪い返した次の展開でスプリントしなくちゃいけない時に全然できていなかった。足もとでもらう意識ばかりで……。僕がもし相手だったら、(日本は)全然怖くない」
 
 スプリントが足りない。そう苦言を呈した長友に同調したのが、原口元気だった。
「今のサッカー、スプリントしなければ点は取れない。もちろん、ひとりがスプリントしても意味がないので、行く時に、本当に全員で行くような攻撃をしたほうがいい」
 
 迎えたコロンビア戦、日本が先制後に重要な働きを見せたのがそう、左SBの長友と右サイドハーフの原口だった。
 
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