【コロンビア戦ドキュメント】こうしてアップセットは起きた

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2018年06月22日

日本は10分も経たないうちに一気に“運”を手繰り寄せた

日本は大迫の決勝ゴールでコロンビアから勝点3を奪った。写真:Getty Images

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 2018年6月19日、コロンビア戦。キックオフの50分前、相手のスタメンを見て驚いた。エースのハメス・ロドリゲスと守備陣の要であるクリスティアン・サパタが揃ってサブスタートだったからだ。いずれもコンディション不良と言われるが、理由はなんであれ、「日本に少し風向きが傾いているかも」と楽観的に捉えていた。
 
 だが、スタジアムの記者席に座ると、そんな甘い考えが一気に消し飛んだ。戦いの舞台、モルドビア・アレーナを制圧していたのは黄色のサポーター。コロンビアの選手たちが試合前のウォーミングアップでピッチに姿を現わすと、彼らは地響きのような声援で日本を威嚇する。
 
「ちょっとびっくりしましたね。会場に向かうバスから外を眺めても、黄色いユニホームが目立っていたので。これは完全アウェーになるのかなというレベルの雰囲気でした」
 
 そう長友佑都が話す通り、国歌斉唱でも圧勝したのはコロンビア。しかし、キックオフの笛がなるといきなり日本にビッグチャンスが訪れる。3分、CBの昌子源のクリアボールをトップ下の香川真司が右足で前線に送ると、それに反応したCFの大迫勇也がDFを振り切り、そのままエリア内から左足を一閃。これはGKに防がれるも、こぼれ球に反応した香川のシュートがMFのカルロス・サンチェスの右腕に当たると、ハンドで一発退場、しかもPK獲得と日本に幸運が舞い込んできた。
 
 6分にPKを決めた香川はこの一連のシーンを次のように振り返る。
 
「サコ(大迫)あれだけ粘ってくれて、僕の直感じゃないですけど、GKも弾くんじゃないかと。本当に良いところにこぼれてきたので。あれで決めることができればベストでしたけど、結果的に退場者(C・サンチェス)が出て、PKで先制できた。チームとしては大きかったのかなと思います」
 
 番狂わせを起こすために不可欠だった“運”を、日本は10分も経たないうちに一気に手繰り寄せたのだった。
 
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