【提言コラム】今更ジタバタしても始まらない。西野監督はどんと構えよ‼

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2018年06月03日

奇跡を起こすためには運も必要

コロンビアとの初戦は誰がスタメンを張るのだろうか。写真:サッカーダイジェスト

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 一方、4年後のブラジル大会では、開幕前に親善試合で5連勝を飾りながらもグループリーグで惨敗。コートジボワールとの初戦を1-2で落としたのが全てだった。振り返れば、日本が初めてワールドカップに出場した98年大会、中田英寿、中村俊輔などスター選手を擁した06年大会も初戦黒星のショックを払拭できず、グループリーグで姿を消した。
 
 自国開催の02年日韓ワールドカップでベルギーとの初戦を引き分け、最終的にベスト16まで勝ち進んだ実績も踏まえれば、やはり初戦次第なのである。だから、コロンビアから勝点を拾えれば希望の芽は一気に膨らむはずだ。
 
 では、強さと狡猾さを兼ね備えたコロンビアからどう勝点を掠め取るか。最大のポイントは守備だ。西野監督は、ハメスやラダメル・ファルカオなどワールドクラスへの対応について「人ではなく、まずボールに対してディフェンスをする。そうやって彼らにボールが渡る状況を低減していく」とコメントしているが、そう上手くはいかないだろう。
 
 実際、3-4-2-1システムで臨んだガーナ戦は8分にMFのトーマス・パーティーにFKを直接決められると、51分にはエマニュエル・ボアテングにPKを沈められ、試合の主導権を握られた。弱者が強者に勝つにはまず先行して相手を焦らせる必要があるのに、逆に余裕を与えてしまったのである。これでは敗れて当然だ。
 
 ガーナ戦での守備で判断するかぎり、今の日本が実力でコロンビアを封じることができる可能性は極めて低い。それでも勝点を奪う、いわゆる奇跡を起こすためには多少なりとも運も必要だろう。
 
 その運を引き寄せる意味でも、早い時間帯での失点は避けないといけない。サッカーというスポーツはマインドゲームでもあるので、敵に「あれ? なかなか崩せないな?」などと“違和感”を与えてリズムを崩せれば、試合の流れが不思議とこちらに傾くケースがある。そうやってディフェンスでリズムを作り出すことが、勝点奪取へのひとつの策となる。
 
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