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【小宮良之の日本サッカー兵法書】スペイン発:意見の“潰し合い”でなく“ぶつけ合い”のススメ

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2018年04月10日

全ての意見は有益で、全て意見は完璧ではない

多少偏っていても、その理由を聞くと納得できることも。異論ほど参考になるものが含まれているかもしれない。写真は2年目に『ワールドサッカーダイジェスト』編集部を訪れた際のスアレス氏。 (C) SOCCER DIGEST

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 それは、スペインがサッカーの最高峰にある理由ともリンクしているのかもしれない。サッカーを掘り下げた識者であればあるほど、異論を楽しめる。怒ることはなく、その一歩手前で熱く語る。
 
<議論そのものを楽しむ>
 
 それが、サッカー文化として根付いているのだ。
 
 ひとつの意見に対し、揚げ足をとり、間違った部分だけを叩き、排除しようとする。そのような陰湿なやりとりは、サッカーにおいて建設的ではない。全ての意見は有益で、全て意見は完璧ではないのだ。
 
 主観の違いがあるからこそ、サッカーはこれだけの人気を集めている。
 
 一方、スアレスが『ワールドサッカーダイジェスト』でこれだけ長い年月、連載を続け、多くの人に愛されている理由は、日本サッカーの可能性にも通じる。
 
 スアレスの辛辣でシニカルな原稿を鷹揚に楽しむだけの好奇心が、日本人サッカーファンにはあった。書籍に関しても、『挑戦状』シリーズは、『選ばれし者への挑戦状』(東邦出版)で6作目というロングランになっているのだ。
 
 正しいか、間違っているか、に囚われない。ひとつの意見に拘泥せず、多様な意見の存在を楽しむ。そうしたアプローチによって、日本サッカーはまだまだ発展できる。
 
「おい、日本代表監督をこの時期に解任したって、どういうことだ? 詳しく説明してみろ」
 
 昨日は、スアレスからこのようなメールが届いた。長くなりそうなので、まだ返事はしていない。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月には『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たした。
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