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【コラム】なぜブラジル撃破後の西野氏はバルセロナへ渡り、代表選手はハリルの方針に異を唱えたのか?

カテゴリ:日本代表

加部 究

2018年04月10日

96年、西野監督は理想を捨てて現実的な戦いに徹し、優勝候補筆頭を下したが…

バルセロナで攻撃的なマインドを植え付けてきた西野氏は、その後G大阪で“超攻撃”を打ち出すなど、Jリーグでアタッキングサッカーを披露してきた。写真:田中研治

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 しかし堅守速攻の傾向が強まっても、JFAがハリルホジッチ監督の方向性に異を唱えた形跡はない。実際に解任会見の席でも、JFAの田嶋幸三会長は「厳しい状況で予選を勝ち抜いてくれた」ことを評価している。同会長は、今回の解任の理由を「あくまで総合的な判断」と濁したが、少なくともこの土壇場まで結果が出れば方法は問わないスタンスを貫いて来たことになる。
 
 だが改めて、JFAの第一歩は技術委員長が、日本サッカーの進むべき道を定めることから始まる。日本代表監督は言わばそれを実現するためのツールで、技術委員長は自ら描く航路図に即したツールを探す責務がある。もちろん今回は既にハリルホジッチ招聘の張本人が退任しているわけだが、本来ツールの選択ミスは技術委員長の失態になる。それが内部「昇格」では、あまりに整合性を欠く。
 
 歴史は皮肉に巡っている。1996年アトランタ五輪で西野監督は、敢えて理想を捨てて、現実的な戦いに徹し優勝候補筆頭のブラジルを下した。ところがその姿勢をJFAに否定され、攻撃的マインドを植え付けるためにバルセロナへ飛んだ。ところが今度は現職のリアリストが否定され「日本的な戦いをしてくれるはず」(田嶋会長)と、結果と理想の両立という難題を託される形になった。
 
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