【2014南関東総体】代表校の強さの秘密を探る|石川・星稜

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2014年06月10日

悪夢の選手権決勝を糧に、全国二冠が目標。

決勝では、プリンスリーグ北信越で引き分けていた遊学館に快勝。攻守両面で調子は上向きだ。 (C) Takahito ANDO

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 全国二冠達成――。
 
 遡ること5か月前の1月、今年のチームはこの壮大な目標の下にスタートした。今でも忘れられない、いや一生忘れられないあの敗戦。昨年度の選手権決勝、富山一との北信越決戦は2点リードを終盤に追いつかれ、延長で逆転されるという悪夢の展開だった。観衆を味方につけ、劇的勝利に酔いしれる富山一に対し、あまりのショッキングな敗戦に、選手たちは言葉を失った。だが、その経験は間違いなく今のチームの糧となっている。
 
「僕らの目標はインターハイと選手権の全国二冠。それを目標にしているし、そうしないと先輩たちを越えることができない」
 
 決勝のピッチに立っていた鈴木が、こう言い切ったように、あの悔しさを晴らすには、全国制覇を実現するしかない。あの決勝のピッチには、多くの2年生が立っており、同じ想いを共有するメンバーの多さが、今年のチームの結束力を高めている。
 
「選手同士で積極的にミーティングをしている。その中でどうすればもっと強くなれるか。みんなで考えながらやっている」(鈴木)
 
 インターハイ石川県予選決勝では、プリンスリーグ北信越では引き分けた遊学館を相手に、堅い守備と破壊力満点の攻撃力を披露。多くの決定機を作り出すと、森山が2ゴールを挙げ、終始優位にゲームを運んで、2-0と勝利。目標達成に向けて、まずはインターハイの出場権を獲得した。
 
「絶対に勝たなければいけないというプレッシャーが強かったので、正直今はホッとしています。ただ、全国で勝つためには、もっと緊迫した試合の中でもポゼッションをしたり、チーム全体でリズムを掴めるようなサッカーをしなければならない」(鈴木)
「もっと前線からの守備を徹底していかないと、目標は達成できない」(森山)
 
 今はまだ、目標のスタートラインに立ったに過ぎない。あの悔しさを胸に、高い目標とモチベーションを持って、慢心することなく、まずはひとつ目の頂点を獲る準備を整える。
 
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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