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サッカー界にダルビッシュや大谷翔平が生まれないのはなぜ?U-16代表監督が育成現場の課題を明かす|森山佳郎×岩政大樹#3

カテゴリ:連載・コラム

岩政大樹

2018年03月07日

「外国の指導者からも、日本人は器用だと言われる」が…

昨年のU-17ワールドカップでも海外チームとの体格差を実感したようだ。(C)Getty Images

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岩政 高校サッカーを指導されている重鎮の方々からの教えで、森山さんが参考にされて今でも心掛けていることは?
 
森山 いろいろありますが、ひとつ挙げるなら、大阪商業大の上田亮三郎先生に言われた「指導者の役割は、選手に良い習慣を身に付けさせること」という言葉。これに尽きると思います。
 
岩政 森山さんは少し広島を離れてアンダー世代の日本代表監督になりましたが、そこでサッカー観に変化はありましたか?
 
森山 毎月のように海外遠征に出かけて、いろんな国の選手と対峙するようになって、やっぱり感じるものはありました。
 
岩政 具体的には?
 
森山 ひと言では言えないですね。言い出したら2~3時間はかかってしまう。ただ、今の世界のサッカーの流れともリンクしている部分はあります。
 
 例えば、この前のワールドカップで対戦したイングランドやフランスには、アフリカ系の選手が11人中8人くらいいて、185センチくらいの身体能力が高い選手が揃っていました。そういう選手と対峙するには、すべての面を向上させないといけない。日本人だからテクニックでもっとボールを回してかわせばいいとか、そんな簡単なものではないし、フィジカルを鍛えれば追いつくという話でもない。多角的にレベルアップしたうえで、日本人の良さをミックスさせていかないといけないのかなと。
岩政 逆にここは通用するな、世界でも長所になるな、と感じた部分は?
 
森山 細かいことは上手いですよね。外国の指導者からも、日本人は器用だと言われます。でも、課題のほうが圧倒的に多いですよ。クロスの精度やスピード、中で合わせるシュートの威力。そのあたりは全然外国のほうが上。
 
 それに、寄せも早いし、リーチもあるので、シュートを打てるのが一瞬なんです。その一瞬のために時間とスペースを作り出す質を上げないといけないし、そこでパンチのあるシュートを打てるパワーと精度も必要。普段から、そういうイメージを持って練習しているかどうかが、大事になってきますね。
 
岩政 日本では、日常的に経験できない環境ですね。
 
森山 日本だと「1、2の3」で打てるかもしれないけど、外国と対峙したら「1、2」で打てなければチャンスを逃す。相手が死に物狂いで奪いに来る、最後は身体を張ってシュートブロックに来るような中で日常的にやっていないと、決定力もなかなか上がらないと感じます。
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