「この仕事にやりがいを感じている」古巣に舞い戻ったミスターガンバの波乱万丈

カテゴリ:Jリーグ

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2018年01月25日

3月下旬にはアカデミー専用の選手寮が完成

2012年シーズン、負の連鎖に苛まれ、ガンバはJ2降格の憂き目に遭う。監督の松波にとっても自問自答の日々だった。(C)SOCCER DIGEST

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 ガイナーレ鳥取では2年間、トップチームで指揮を執った。「戦力は限定されていて、施設もないなかでどう工夫してやるべきか。毎日が勉強の連続だった」という。ガンバサポーターが驚くニュースが届いたのは2016年3月。宿敵セレッソに招聘され、U-18チームのコーチに就任したのだ。
 
「心情的になにも思い浮かばなかったわけではない。ただオファーをもらったのは2回目だったし、バックグラウンドじゃなく、松波正信という個人をしっかり評価してもらった。ガンバとはまた違うアプローチで、しっかりトップに選手を供給している。いいサイクルができてて、昔のガンバに似た現象が起きてるなと感じました」
 
 昨年秋、松波にはいくつかの選択肢があったという。セレッソは契約延長を提示し、他クラブからも魅力的なオファーが舞い込む。そのなかから松波が選んだのは、ガンバのアカデミーダイレクターの職だった。プロのサッカー人としての判断だったと強調する。
 
「正直、いろんな可能性を探りましたし、2か月くらい悩みました。もちろん古巣ですし、ガンバのアカデミーはどうなっていくのだろうと気になってた部分はあります。でも今回の誘いを受けたのは、アカデミーダイレクターという仕事自体にやりがいを感じたからです。僕自身、育成の現場もトップでの指導も経験してきた。それを総合的に活かせる役回りなのかなと。もちろん足りない部分は多々ありますけど、サポートしてもらいながら全うしたい」
 
 サブダイレクターには、およそ四半世紀に渡ってガンバ育成機関の中軸を担ってきた鴨川幸司が就任。ユースチームの監督は松波の現役時代からの僚友である實好礼忠が務め、島田貴裕もコーチに名を連ねる。ジュニアユースの監督は、ユース出身でもある梅津博志だ。他のスタッフも気の知れた仲間ばかりで、重厚な信頼関係が構築されている。
 
「個人的には改革というより、いま以上に高めていきたい感覚です。まず環境改善のところでは、3月下旬にアカデミー専用の寮が完成する。ここ(クラブハウス)から歩いて数分の距離で、素晴らしい施設ですよ。ユースだけじゃなくジュニアユースの選手も何人か入寮する予定で、食事の管理を含めて、本当の意味での一貫指導がスタートします」
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