あのGKヘッド弾も… 数々の名シーンを演出した石川竜也がコーチ転身を決めた理由

カテゴリ:Jリーグ

頼野亜唯子

2018年01月16日

ワールドユースで魅せたFK弾が鹿島入りのきっかけに。

山形ではその左足で多くの名場面を演出してきたが、1999年のワールドユースでのプレーがプロ入りのきっかけとなった。写真●徳原隆元

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 藤枝東高、筑波大、ワールドユース準優勝を経て鹿島入りと、エリートコースを歩んできたように見える石川だが、実は努力の人である。藤枝東では2年の夏に中盤から左サイドバックにコンバートされるまで試合にも出られない無名の選手。しかしその後のサッカー人生を通じて天職となるポジションを得て精進を重ね、レギュラーに定着した。3年時に出場した高校選手権では3位の成績を残す(この年の大会は帝京対東福岡の“雪の決勝戦”が伝説となっているが、帝京に準決勝で敗れたのが藤枝東である)。
 
 卒業後は進学と決めていた石川は、高校の監督宛てにJクラブからの誘いが来ていたかどうかも知らぬまま筑波大へ。そして2年生になったばかりの99年春、ナイジェリアで開催されたワールドユース(現 U-20ワールドカップ)にU-20日本代表として出場し、準優勝メンバーに名を連ねるのである。
 
 小野伸二、高原直泰、小笠原満男など、すでに高卒でプロ入りしていたメンバーの中で唯一の大学生だったのが石川だ。予選リーグから決勝までの7試合のうち、いずれも途中出場ながら5試合に出場。予選リーグ・イングランド戦では左足の直接FKでゴールを決め、決勝トーナメント進出に貢献している。
 
  鹿島で石川の獲得に携わった当時のスカウト・平野勝哉氏によれば、このワールドユースを機に石川の動向を追いかけることになったという。卒業時には複数のオファーの中から「自分が成長できる環境」と判断し、鹿島に加入。相馬直樹(現町田監督)の後継者として期待された左足のスペシャリストはしかし、鹿島のレギュラーを獲るには至らなかった。SBが極端に高い位置に上がって攻撃参加する鹿島のスタイルには、当時の石川は少し堅実すぎたのかもしれない。
 
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