「帰ってくるだけで人に喜ばれるなら、こんな膝でも価値があるのかなと」
元日本代表の山田卓也が11月19日、今シーズン限りで現役を引退することを決めた。
ラストシーズンとなったFC今治での今季は、今年1月に手術した膝のリハビリとの戦いに苦しみ、リーグ戦出場は「0」に終わった。それでも、自身の43歳のバースデーである8月24日に古巣・FC今治に再入団して以降、およそ3か月間、山田はサッカー選手としてひたすらピッチに立つことだけを目指した。
「2度目のオファーを出してくれた岡田(武史)さんをはじめ、ずっと応援してくれている人たちのためにも、プレーしている姿を見せたかった。本当はもっと動けるだろうと思っていた。でも、膝の手術は初めてで、当初は全治7か月と言われたけれど、なかなか思うようにはいかない日々が続いた」
当初の復帰予定は10月だった。9月10日のFC今治新スタジアム『ありがとうサービス.夢スタジアム』のこけら落としとなるヴェルスパ大分戦をスタンドで見守った。その後も復帰を早めるべく、地道なリハビリを繰り返した。オフの日も返上し、関節の炎症である、いわゆる“水抜き”のために、車を走らせて松山の病院にも通い続けた。もちろん、関節の炎症に悪いとされているアルコールも一滴も飲んでいない。それもこれも、すべてはピッチに戻るためだった。
「でも、岡田さんは、入団前から俺の膝にはあまり期待していなかった。もちろん復帰してピッチでプレーしてくれることが最高だとは言ってくれていたけれど、試合に出られなくても、チームにいてくれればいいとさえ言ってくれた。もちろん試合に出られない状態でもチームに協力できることはしようと思っている。でもやっぱりサッカー選手である以上、グラウンドで結果を出したい。それができないようだったら……もう引退するしかないよね。この3か月、どこまでできるか。それが自分にとって大きな勝負になる」
まさに“引退”をかけたシーズンで、そもそも山田はなぜFC今治を選んだのか。
「もちろんオファーは多くなかったけれど、復帰の時期もずれ込んでいた。そのまま引退するという可能性もあった。そんななかで、岡田さんは声をかけてくれた。前回は岡田さんの“熱”に打たれて入団したけれど、今回はそれ以上に、FC今治というクラブ全体から、自分自身を求められている感覚があった。自分がずっと入院している時、動けなかったら、選手はなんの価値もないと思っていたのに、クラブに来てくれるだけで価値があると言ってくれている人たちがいる。帰ってくるだけで人に喜ばれるのなら、こんな膝でも価値があるのかなと。でも、自分のなかでは、90分間プレーできないのなら辞めなきゃなと。だからこれで最後なのかなという気持ちでやろうと思っていた。選手としてはつねにベストパフォーマンスができるコンディションを求めないといけないと思うから。もちろん、急に膝の痛みが消えて、走り続けても全然痛まないということになったら辞めるつもりはなかったけれどね(苦笑)」
ラストシーズンとなったFC今治での今季は、今年1月に手術した膝のリハビリとの戦いに苦しみ、リーグ戦出場は「0」に終わった。それでも、自身の43歳のバースデーである8月24日に古巣・FC今治に再入団して以降、およそ3か月間、山田はサッカー選手としてひたすらピッチに立つことだけを目指した。
「2度目のオファーを出してくれた岡田(武史)さんをはじめ、ずっと応援してくれている人たちのためにも、プレーしている姿を見せたかった。本当はもっと動けるだろうと思っていた。でも、膝の手術は初めてで、当初は全治7か月と言われたけれど、なかなか思うようにはいかない日々が続いた」
当初の復帰予定は10月だった。9月10日のFC今治新スタジアム『ありがとうサービス.夢スタジアム』のこけら落としとなるヴェルスパ大分戦をスタンドで見守った。その後も復帰を早めるべく、地道なリハビリを繰り返した。オフの日も返上し、関節の炎症である、いわゆる“水抜き”のために、車を走らせて松山の病院にも通い続けた。もちろん、関節の炎症に悪いとされているアルコールも一滴も飲んでいない。それもこれも、すべてはピッチに戻るためだった。
「でも、岡田さんは、入団前から俺の膝にはあまり期待していなかった。もちろん復帰してピッチでプレーしてくれることが最高だとは言ってくれていたけれど、試合に出られなくても、チームにいてくれればいいとさえ言ってくれた。もちろん試合に出られない状態でもチームに協力できることはしようと思っている。でもやっぱりサッカー選手である以上、グラウンドで結果を出したい。それができないようだったら……もう引退するしかないよね。この3か月、どこまでできるか。それが自分にとって大きな勝負になる」
まさに“引退”をかけたシーズンで、そもそも山田はなぜFC今治を選んだのか。
「もちろんオファーは多くなかったけれど、復帰の時期もずれ込んでいた。そのまま引退するという可能性もあった。そんななかで、岡田さんは声をかけてくれた。前回は岡田さんの“熱”に打たれて入団したけれど、今回はそれ以上に、FC今治というクラブ全体から、自分自身を求められている感覚があった。自分がずっと入院している時、動けなかったら、選手はなんの価値もないと思っていたのに、クラブに来てくれるだけで価値があると言ってくれている人たちがいる。帰ってくるだけで人に喜ばれるのなら、こんな膝でも価値があるのかなと。でも、自分のなかでは、90分間プレーできないのなら辞めなきゃなと。だからこれで最後なのかなという気持ちでやろうと思っていた。選手としてはつねにベストパフォーマンスができるコンディションを求めないといけないと思うから。もちろん、急に膝の痛みが消えて、走り続けても全然痛まないということになったら辞めるつもりはなかったけれどね(苦笑)」
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