ネイマールの電撃退団を境に。
近年のバルサにおけるCF受難の歴史は、メッシとの共存の難しさとイコールの関係にあると言っていい。グアルディオラが09年春のクラシコで、メッシを“偽の9番”として起用する新システムを編み出したところから、バルサとメッシがさらに勢いを加速させたのは周知のとおりだ。
だが、役割とポジションの変更により、影響力を巨大化させたメッシは、多くの同僚CFの存在を“食って”いた。長くCFの座に君臨しつづけたサミュエル・エトーはその08-09シーズン限りで退団し、当時新鋭ストライカーとして大きな期待を寄せられていたボージャン・クルキッチは、サイドへのコンバートを余儀なくされた。さらに、エトーの後釜として加入したズラタン・イブラヒモビッチもわずか1年で退団。その翌年に加入したダビド・ビジャも、一定の活躍を見せたとはいえ、与えられたポジションはボージャン同様、専門外のサイドだった。
そんななかスアレスは14年夏の入団以来、3シーズンに渡ってハイペースでゴールを量産しつづける。だれもがCF受難の歴史に終止符が打たれたと安心していた。しかし、その圧倒的なボールキープ力で相手DFを引き付けることができたネイマールの電撃退団を境に、新任のエルネスト・バルベルデ監督はメッシ中心の戦術の再構築を図った。
エースのポジションをふたたびセンターに戻し、右サイドには純粋なウイング(ウスマンヌ・デンベレやジェラール・デウロフェウなど)を配置。逆サイドの攻撃は、左サイドバック(ジョルディ・アルバ)が主に担うという左右非対称のシステムを編み出した。
ただ、もちろんサイドバックにだけ任せてしまっては、左サイドの攻撃は薄くなる。そこでその不足分をカバーする任務を与えられたのがスアレスだ。持ち前の高い献身性を発揮しながら、頻繁にサイドに流れると同時に、相手のマークを引きつけて、主に中央に構えるメッシの負担を軽減するという黒子的な働きが光っている。
だがその反面、ペナルティーエリアの中でプレーする機会は減少し、それに伴って存在感も低下。そうした傾向は数字にもはっきりと表われている。
だが、役割とポジションの変更により、影響力を巨大化させたメッシは、多くの同僚CFの存在を“食って”いた。長くCFの座に君臨しつづけたサミュエル・エトーはその08-09シーズン限りで退団し、当時新鋭ストライカーとして大きな期待を寄せられていたボージャン・クルキッチは、サイドへのコンバートを余儀なくされた。さらに、エトーの後釜として加入したズラタン・イブラヒモビッチもわずか1年で退団。その翌年に加入したダビド・ビジャも、一定の活躍を見せたとはいえ、与えられたポジションはボージャン同様、専門外のサイドだった。
そんななかスアレスは14年夏の入団以来、3シーズンに渡ってハイペースでゴールを量産しつづける。だれもがCF受難の歴史に終止符が打たれたと安心していた。しかし、その圧倒的なボールキープ力で相手DFを引き付けることができたネイマールの電撃退団を境に、新任のエルネスト・バルベルデ監督はメッシ中心の戦術の再構築を図った。
エースのポジションをふたたびセンターに戻し、右サイドには純粋なウイング(ウスマンヌ・デンベレやジェラール・デウロフェウなど)を配置。逆サイドの攻撃は、左サイドバック(ジョルディ・アルバ)が主に担うという左右非対称のシステムを編み出した。
ただ、もちろんサイドバックにだけ任せてしまっては、左サイドの攻撃は薄くなる。そこでその不足分をカバーする任務を与えられたのがスアレスだ。持ち前の高い献身性を発揮しながら、頻繁にサイドに流れると同時に、相手のマークを引きつけて、主に中央に構えるメッシの負担を軽減するという黒子的な働きが光っている。
だがその反面、ペナルティーエリアの中でプレーする機会は減少し、それに伴って存在感も低下。そうした傾向は数字にもはっきりと表われている。