【現地発】ゴールが遠い…。バルサの点取り屋、スアレスの存在感が希薄になった理由

カテゴリ:ワールド

エル・パイス紙

2017年11月02日

バルサの「CF受難説」がふたたび。

メッシがハイペースでゴールを重ねる一方で、スアレスは…。(C)Rafa HUERTA

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 もう何年も前の、あるパーティーでのことだ。

 人が大勢集まる場所をあまり得意としないリオネル・メッシは、会場内に置かれていた大きな白いソファーに腰をかけていた。主に彼の話し相手になっていたのは、パーティーの主催者であり、当時バルセロナの中でとりわけ仲の良かった同胞のガブリエル・ミリート。結局メッシは水の入ったコップを片手に軽く談笑した程度で、終了の合図とともにそそくさと帰路に就いた。

 そんなメッシについてチームメイトは、「友情を大切にできる人間」と口を揃える。当時の親友のひとりがミリートなら、現在のバルサのチームメイトでそれに当たるのはルイス・スアレスだ。アルゼンチンとウルグアイは、サッカーにおいては激しいライバル関係にあるものの、アサードやマテ茶をたしなむ日々の習慣であったり、音楽の趣味、話すスペイン語の訛り具合、さらには、勝利やゴールに対する強い執着心やサッカーに取り組む姿勢に至るまで、なにかと共通点が多いふたりはすぐに意気投合した。

 スアレスが入団した2014-15シーズン、前バルサ監督のルイス・エンリケは、メッシをセンターに置き、シャドーストライカーの役を担わせる構想を強く打ち出していた。そんな指揮官に対しメッシは、親友のスアレスがもっとも輝ける場所――センターフォワード――でプレーできるよう、みずからのポジションを右サイドに再コンバートするアイデアを進言。このポジションの入れ替えによって、フットボール史上最強と言ってもいいトリデンテ、「MSN」が誕生した。

 しかし今夏、その一角を担っていたネイマールがパリSGへ移籍。それによってMSNは解体を余儀なくされると、これがスアレスのパフォーマンスにも大きく影響する。開幕直前に実施されたスペイン・スーペルコパ(R・マドリー戦)で右膝を負傷したコンディション面の不安も重なり、奇しくも彼が加入する以前にチームに燻っていた「CF受難説」が、ふたたび取りざたされるようになったのだ。
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