【現地発】「ネイマール孤立」の舞台裏…なぜパリSGで味方がD・アウベスだけに?

カテゴリ:ワールド

エル・パイス紙

2017年09月30日

クラブからの戦力外メールは失礼極まりなかった。

カバーニとネイマールのキッカー騒動は世間の注目を浴びたが、これはチーム内の混乱の一例に過ぎない。(C)Getty Images

画像を見る

 事態のさらなる悪化を招いたのが、この時アル・ケライフィ会長とジャン・クロード・ブランGMが取った対応だ。パリSGと取引のあるある代理人によると、UEFAの警告に慌てふためいた2人の命を受けたクラブ幹部たちが一斉に選手の代理人たちに電話を入れ、「パリSGを出る準備があるか?」と意思確認を行ったという。
 
 その対象者は、アンヘル・ディ・マリア、ハビエル・パストーレ、ルーカス、ユリアン・ドラクスラー、アテム・ベン・アルファ、チアゴ・シウバ、ブレーズ・マテュイディ(現ユベントス)、セルジュ・オーリエ(現トッテナム)といった選手たち。その数は実にチーム全体の半数に及び、長年に渡ってチームを支えてきた重鎮たちの名前も多く含まれていた。
 
 しかも、対象者の1人に直接確認したところによると、そのメッセージがまた失礼極まりないものだった。その中身はこうだ。
 
「FFPに照らし合わせ、クラブはネイマール獲得オペレーションで支払ったお金の一部を回収し、収支のバランスを保つ必要性に迫られている。現有戦力を一掃セールで売りに出すことにした」
 
 クラブからこのメッセージを受け取り、もっとも傷つき怒り心頭となったのがマテュイディで、すぐさま移籍を志願。そのままユベントスへと飛び立ったが、その際の移籍金が2000万ユーロ(約25億6000万円)と推定市場価格よりも低かったのは、選手側が退団へ向けて強硬姿勢に出たため、パリSGが不利な条件を飲まざるを得なかったからである。
 
 この重鎮マテュイディの離脱は、チームに大きな動揺を与えた。ロッカールームに広がったのは、ネイマールをチームに迎え入れる代償として、自分たちが商品のように扱われているという感情だ。
 
「ネイマールはいったい何様のつもりだ。自分をメッシだと勘違いでもしているのではないか?」
 
 こんな言葉の数々が彼らの心の中を去来した。そしてこのチームメイトたちの気持ちを代弁し、反旗を翻すべく先頭に立ったのがカバーニだった。
 
 ネイマールは8月4日にパリSGの練習に合流したが、その初日から彼が見せたスター然とした態度も、そうしたムードを助長させるものでしかなかった。
【関連記事】
「もうでっち上げはやめてくれ!」ネイマールがPKキッカー騒動で怒りをぶちまける!
【現地発】「MBAPPE」の正しい読み方。エムバぺ? ムバッペ? ンバぺ?
パリSGが世界最高給でジダン招聘を画策!「エメリはスターを扱いきれない」と現地メディア
ディバラが浮気疑惑は否定も、恋人とは「夏にアルゼンチンで別れた」
「モテ男」C・ロナウドがついに結婚か! 妊娠中のモデル彼女に2800万円の婚約指輪を送る?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 2025年7月号
    6月10日(火)発売
    今、面白いクラブを総力特集‼
    ファジアーノ岡山
    徹底読本
    クラブが辿った奇跡のストーリーに迫る
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 2025年7月3日号
    6月19日発売
    新生レアル・マドリー完全攻略読本
    シャビ・アロンソ新体制が始動
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ