【高円宮杯】中村駿太は古巣レイソルとのアウェーゲームでなにを想い、なにを掴んだのか

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2017年09月17日

かつての僚友・猿田は「嫌なところにいるなと思った」。

昨季まで苦楽を共にした猿田(右)、中川(4番)と競り合う。写真:安藤隆人

画像を見る

 GK猿田遥己、CB中川創のトップ昇格決定コンビが固める柏ディフェンス網。その堅守に手を焼いたが、54分に左サイドを突破したMF壇崎竜孔がクロスを上げると、ファーサイドで一瞬フリーになったMF田中凌汰がドンピシャヘッドで先制点を叩き込む。中村はニアに飛び込み、マークを引きつけていた。
 
 これで勢いに乗った青森山田は、58分に中央でクサビを受けた中村が鋭い反転から、前線に飛び出したMF郷家友太(来春のヴィッセル神戸入団が内定)に糸を引くようなスルーパスを送る。64分には鮮やかなファーストタッチで前を向き、シュートを撃つと見せかけてフリーの壇崎へラストパス。直後の65分にはスルーパスから左サイドを打破し、ファーサイドに飛び込んだMF佐々木友へグラウンダーのクロス。いずれのプレーもゴールには至らなかったが、明らかな決定機だった。71分には壇崎のラストパスを受けてみずから強烈なシュートを放つが、これはわずかに枠を逸れた。
 
 結果的にノーゴールに終わったが、チームは1−0の勝利。中村は数多くのチャンスを創出し、しっかり決勝点にも絡んで見せた。
 
「嫌なところにいるなと思った。駿太が前線で起点になって、彼の足下に入れることによって、サイドの攻撃力を引き出されてしまい、すごく嫌だった」
 
 かつてのチームメイトであるGK猿田がこう語ったように、中村の存在は柏にとって厄介だった。さらに「駿太にはかなりのマークを強めていた」と明かす。この日の柏の中村に対するプレッシングは強烈だった。彼がボールを持つと、すぐさま複数の選手が寄せに来た。中村も真っ向から挑み、前線でしっかり起点となる。その攻防は実に見応えがあり、非常に面白かった。
 
「ボールを収める感覚がすごく良かった。最後まで集中力を切らさずにプレーすることができた」
 
 試合後、中村は安堵の表情を浮かべた。
 
【関連記事】
【高円宮杯】中村駿太が明かした電撃移籍の真相。「このままじゃトップに上がれない」
U-18日本代表、中村駿太のモンテディオ入団が決定!「本当に青森に来て良かった」
【総体】フットボールIQがマジでスゴい! 青森山田・郷家友太はやっぱり“怪物”だった
【総体】青森山田、痛恨の3回戦敗退。黒田剛監督が明かした敗因とは?
【総体】最初で最後のインターハイで、中村駿太はなにを掴もうとしているのか

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト いよいよ大詰め!
    4月4日発売
    アーセナル、リバプール、
    マンチェスター・シティ
    プレミア3強 徹底解剖
    歴史的な三つ巴は最高潮へ!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ