【総体】中村俊輔と齋藤学も激励 ~ 大病を患った僚友と仲間が紡いだ感動の物語

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2017年06月18日

「中村俊輔選手が3時間ずっと話してくれた」。

マリノス在籍時に、柴田を見舞ったという中村俊輔。長い時間、サッカー談話に花を咲かせたという。その人間性を垣間見る秘話だ。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 柴田は小学校時代、横浜F・マリノスのプライマリーに所属していた。その縁もあって、なんと中村俊輔(ジュビロ磐田)と、齋藤学(横浜)のふたりが見舞いに駆けつけてくれたのだ。
 
「(小学校時代の恩師である)西谷さんがケーキを届けてくれたのですが、『ちょっと飲み物を買ってくるわ』と言って、外に出て行くと齋藤選手がいきなり病室に入ってきた。その前にも中村俊輔選手が来てくれて、俊輔選手が3時間ずっと話をしてくれた。フリーキックの話とか中学時代に腐っていてサッカーに打ち込めなかった話とかもしてくれて……」
 
 家族だけではなく、仲間や偉大なふたりのJリーガーからも激励を受けた柴田。病に打ち勝ち、いつかピッチに戻ってみせる──。その決意はより強固になった。
 
「抗がん剤治療の1クールは1週間くらい。抗がん剤を入れるのはそのうちの2、3日。3時間ぐらい点滴で入れて、終わればまた点滴で水分を入れて流していく。その後、4週間は療養しなければいけない。でも、僕は(高校サッカーの引退まで)時間がなかったので(治療期間を)3週間にしてくれと言って、それを繰り返しやっていきました」
 
 懸命な治療が功を奏し、他の箇所に転移は見あたらず。5月には闘病生活を終えて学校へと戻った。迎えたインターハイ予選では佐藤監督の計らいで、決勝トーナメント初戦の川和戦からサポートメンバーとしてチームに帯同。闘病中に支えてもらった恩に報いるため、陰ながら仲間を支えた。
 
 そして迎えた、予選準決勝。インターハイの出場権を賭けた、座間との大一番だ。日大藤沢は試合を支配しながら、なかなか決定機をモノにできない。それでも、チームメイトは闘志を前面に押し出し、ハードワークを続ける。
 
 すると後半33分、途中出場のギブソン・マーロンがネットを揺らし、均衡を破る。そのまま1-0で勝利を掴み、部員全員で歓喜を爆発させた。
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