【総体】中村俊輔と齋藤学も激励 ~ 大病を患った僚友と仲間が紡いだ感動の物語

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2017年06月18日

秋の公式戦出場を目ざし、リハビリを続けている。

超が付く激戦区・神奈川を勝ち抜いた日大藤沢。2年ぶりの挑戦となるインターハイで飛躍を遂げるか。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 諦めそうな時もあった。挫けて、すべてを投げ出しそうになった時もあった。
 
 しかし、いろんなひとの支えがあったからこそ、柴田もチームも、最高の瞬間を最高の仲間たちと迎えることができた。
 
「担当してくれた主治医さんや、看護師さんのためにも、復帰することがみんなを勇気づけられる行動になるので、自分の道をぶらさずに歩んでいきたい」
 
 初診をしてくれた先生や大学病院でMRI検査をしてくれた先生、手術をしてくれた病院のスタッフ。さらには仲間や学校関係者、コーチ陣、そして、一番辛い時にそばにいてくれた家族。それ以外にも、本当に多くの人びとが支えてくれた。感謝の気持ちでいっぱいだ。だからこそ、次は自分がピッチに立ち、最高の瞬間を味わい、皆に恩返しをしたい。現在は9月の公式戦出場を目ざし、リハビリを続けている。
 
「本当なら準決勝のピッチに立っていないといけなかったし、みんなと喜びたかった。ここに帰ってきたことが僕のゴールではない。試合に出て活躍した時が僕にとっての復帰。ここで満足せず、もっと前よりも強い自分になって、チームに貢献できるようにしたい」
 
 彼の奮闘は、部員たちを大いにモチベートした。その気持ちは普段の取り組みを変える。指導法を巡って、指揮官が選手たちに問いつめられる場面もあったほどだ。それまでになかった向上心が芽生え、チームを団結させ、勝利へと駆り立てた。
 
 ただ、さらなる飛躍のためには、夏のインターハイ本大会で結果を残すしかない。それが、「彼は本当に戦力として必要」と佐藤監督が位置付ける柴田を、より良い形で迎えることにも繋がる。
 
 どこよりも強い決意で臨む、日大藤沢の夏。熱い季節が、始まる。
 
取材・文:松尾祐希(サッカーライター)
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