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【小宮良之の日本サッカー兵法書】緊急事態に見舞われた今こそ、日本代表の“戦闘力”の程が見える

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2017年03月21日

長谷部は守りと攻めのバランスを取れる唯一の選手だったが…。

必要なのは長谷部の代わりの選手ではなく、別の方法でこの大きな穴を埋めることである。指揮官がことあるごとに口にする「デュエル」の重要性が、この大事な戦いで示されることとなる。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 今回、招集が見送られた井手口陽介(G大阪)、永木亮太(鹿島アントラーズ)も、今野とキャラクターは同じだろう。
 
 さらに言えば、先発の座を掴みつつある山口蛍(セレッソ大阪)も、長所と欠点が共通している。アグレッシブさが、プラスにもマイナスにも出るタイプと言うべきだろうか……。
 
 一方でハリルホジッチ監督は、大島僚太(川崎フロンターレ)のように機略に富んだプレーでボールを動かし、プレーの渦を作っていくタイプを好まない。指揮官は中盤で「プレーを創る」というビジョンを持っていない。よって、そのための選手を求めていないのである。
 
 指揮官にとって中盤とは、基本的に相手のプレーを潰し、封じ、寸断する「地雷地帯」。カウンターを発動するスペースでしかないのだ。
 
 その点、守りと攻めのバランスを取れる唯一の選手が、長谷部誠(フランクフルト)だった。しかし、その長谷部は膝の怪我で戦線を離脱。チームは緊急事態に見舞われることとなった。
 
 90分をどう戦うのか?
 
 UAE戦では、そのマネジメントが問われる。
 
 局面で負けない――。
 
 いずれにせよ、ハリルホジッチ監督はそこを突き詰めるはずだ。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『おれは最後に笑う』(東邦出版)など多数の書籍を出版しており、2016年2月にはヘスス・スアレス氏との共著『「戦術」への挑戦状 フットボールなで斬り論』(東邦出版)を上梓した。
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