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【小宮良之の日本サッカー兵法書】超攻撃的なスペイン2部リーグの別の側面――柴崎の前にそびえる壁とは?

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2017年02月17日

超攻撃的なリーグで鍛えられたGKが柴崎の前に立ちはだかる。

デビュー前から体調の不具合などに苦しんでいる柴崎だが、今後、ピッチ上でも様々な障壁が待ち受けている。 (C) DeporPress

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 そんななかで、最少失点の防御力を争っているのはスペイン人GKだ。
 
 エドガル(レウス)とラウール・フェルナンデス(レバンテ)のふたりは、将来が嘱望されている。
 
 エドガルはエスパニョールの下部組織育ちで、昨シーズンも7試合連続無失点を記録。24歳と若いだけに、1部への飛躍が期待される。ラウールはイリバル、スビサレータなど名GKを数多く輩出した名門アスレティック・ビルバオの下部組織で育ち、28歳と円熟期を迎えつつある。
 
 スペインでは、若いGKが2部で試合経験を積み、1部でポジションを掴む、というケースが少なくない。
 
 昨シーズンはレアル・マドリー育ちのパチェーコがアラベスに新天地を求め、昇格の原動力になった。また、ビルバオから期限付移籍していたケパ・アリサバラガは2部のバジャドリーで著しい成長を遂げ、今シーズンは1部でも若手GKの有望株として注目されている。
 
 マドリー、ビルバオは「GKファクトリー」として知られ、育成選手の多くを他のクラブに輩出している。
 
 スペインのGKは非常にレベルが高く、よく鍛えられている。ここに、アジアとの決定的な差があるともいわれている。
 
 超が付くほど攻撃的なリーグだけに、鋭く技巧的なシュートを受けるGKも、自然と鍛えられる。ひと昔のセリエAでも、世界最高のストライカーが大暴れするなかで、同じ現象が起きていた。
 
 柴崎はこの“源流”に挑むことになるわけで、「2部で良かった」などという素人的論調を真に受けたら、ひと飲みにされて終わりだ。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『おれは最後に笑う』(東邦出版)など多数の書籍を出版しており、2016年2月にはヘスス・スアレス氏との共著『「戦術」への挑戦状 フットボールなで斬り論』(東邦出版)を上梓した。
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