超攻撃的なリーグで鍛えられたGKが柴崎の前に立ちはだかる。
そんななかで、最少失点の防御力を争っているのはスペイン人GKだ。
エドガル(レウス)とラウール・フェルナンデス(レバンテ)のふたりは、将来が嘱望されている。
エドガルはエスパニョールの下部組織育ちで、昨シーズンも7試合連続無失点を記録。24歳と若いだけに、1部への飛躍が期待される。ラウールはイリバル、スビサレータなど名GKを数多く輩出した名門アスレティック・ビルバオの下部組織で育ち、28歳と円熟期を迎えつつある。
スペインでは、若いGKが2部で試合経験を積み、1部でポジションを掴む、というケースが少なくない。
昨シーズンはレアル・マドリー育ちのパチェーコがアラベスに新天地を求め、昇格の原動力になった。また、ビルバオから期限付移籍していたケパ・アリサバラガは2部のバジャドリーで著しい成長を遂げ、今シーズンは1部でも若手GKの有望株として注目されている。
マドリー、ビルバオは「GKファクトリー」として知られ、育成選手の多くを他のクラブに輩出している。
スペインのGKは非常にレベルが高く、よく鍛えられている。ここに、アジアとの決定的な差があるともいわれている。
超が付くほど攻撃的なリーグだけに、鋭く技巧的なシュートを受けるGKも、自然と鍛えられる。ひと昔のセリエAでも、世界最高のストライカーが大暴れするなかで、同じ現象が起きていた。
柴崎はこの“源流”に挑むことになるわけで、「2部で良かった」などという素人的論調を真に受けたら、ひと飲みにされて終わりだ。
文:小宮 良之
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『おれは最後に笑う』(東邦出版)など多数の書籍を出版しており、2016年2月にはヘスス・スアレス氏との共著『「戦術」への挑戦状 フットボールなで斬り論』(東邦出版)を上梓した。
エドガル(レウス)とラウール・フェルナンデス(レバンテ)のふたりは、将来が嘱望されている。
エドガルはエスパニョールの下部組織育ちで、昨シーズンも7試合連続無失点を記録。24歳と若いだけに、1部への飛躍が期待される。ラウールはイリバル、スビサレータなど名GKを数多く輩出した名門アスレティック・ビルバオの下部組織で育ち、28歳と円熟期を迎えつつある。
スペインでは、若いGKが2部で試合経験を積み、1部でポジションを掴む、というケースが少なくない。
昨シーズンはレアル・マドリー育ちのパチェーコがアラベスに新天地を求め、昇格の原動力になった。また、ビルバオから期限付移籍していたケパ・アリサバラガは2部のバジャドリーで著しい成長を遂げ、今シーズンは1部でも若手GKの有望株として注目されている。
マドリー、ビルバオは「GKファクトリー」として知られ、育成選手の多くを他のクラブに輩出している。
スペインのGKは非常にレベルが高く、よく鍛えられている。ここに、アジアとの決定的な差があるともいわれている。
超が付くほど攻撃的なリーグだけに、鋭く技巧的なシュートを受けるGKも、自然と鍛えられる。ひと昔のセリエAでも、世界最高のストライカーが大暴れするなかで、同じ現象が起きていた。
柴崎はこの“源流”に挑むことになるわけで、「2部で良かった」などという素人的論調を真に受けたら、ひと飲みにされて終わりだ。
文:小宮 良之
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『おれは最後に笑う』(東邦出版)など多数の書籍を出版しており、2016年2月にはヘスス・スアレス氏との共著『「戦術」への挑戦状 フットボールなで斬り論』(東邦出版)を上梓した。