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「速い攻撃を志向? それは精度の悪い攻撃ということか?」名物スペイン人記者が、ハリルジャパンを解析

カテゴリ:日本代表

小宮良之

2016年11月25日

「大迫が絶賛されているが、岡崎のプレーの質には及ばない」

スアレス氏は、「清武がスキルの高さを見せたが、チームとしては凡庸だった」と評した。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 そして、CFの大迫については、
「大迫勇也というストライカーが絶賛されているようだが、私にとっては、岡崎慎司のプレーの質に及ばない。岡崎の動き出しやゴールセンスは、スペイン人である私が語るまでもないだろう。レスターで定位置を失い、代表でも不調ということだが、攻撃において速さばかりが求められることに、むしろ疑問を覚える。クラウディオ・ラニエリも含め、岡崎を使い切れていないだけ。ザッケローニ時代のほうが、そこは可能性を感じさせた」
 
 ボールありき、を理念にするスアレスは、ウナイ・エメリ、ディエゴ・シメオネ、ジョゼ・モウリーニョにも苦言を呈する。受け身の戦術の正当性を認めない。プレーヤーの創造性を殺すだけだからだ。
 
「(ヴァイッド)ハリルホジッチ監督は守備の改善に力を入れている、と聞いた。選手は個人で守る意識は強くなった。しかし、それぞれが相手選手に食いついてしまっている。結果、守備ブロックは形だけ。欧州や南米の強豪が相手なら、簡単に突き崩されるだろう。そもそもハリルホジッチはブラジル・ワールドカップのアルジェリアで、組織的な守備を作れていない。選手にインテンシティを要求し、走り続けて立ち向かったが、最後は力尽きている」
 
 スアレスはインテンシティよりもインテリジェンスを重んじる。彼はサウジ戦に勝利した事実よりも、「追いつかれなかったのは僥倖」と主張した。
 
「日本は2点リードした後、ゲームを"ゴミ箱に入れる"という戦い方をしている。"勝ち逃げ"と言い換えられるが、つまりはボールプレーを捨てることだろう。最後の10分間、日本はろくにボールを持てていない。これで気持ちまで守りに入り、アドレナリンが消え、尻尾を丸めた格好になった。こうなると相手のなすがままとなって、思考回路が停止してしまうのだ。
 
 象徴的なのが、失点シーンだろう。MF山口蛍は侵入してきた選手に不用意に食いついて背後を取られ、難なくラインを突破され、シュートに持ち込まれている。さらに、GKがブロックした後のこぼれ球、MF長谷部誠はポジションを取れておらず、足が止まっていた。1点差に迫られた後、日本の選手は『時間よ、過ぎてくれ』と祈るだけだった。フットボールに対する背信は必ず報いを受ける、それが私の哲学である」
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