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【U-19優勝の舞台裏】やっと素直に自分と向き合えた決勝戦。遠藤渓太はなぜ「雑念」を振り払い、流れを変えられたのか

カテゴリ:Jリーグ

安藤隆人

2016年11月02日

出場権の懸かった準々決勝だけのために来てくれたマリノスサポーター。しかし出場は叶わず…。

PK戦では3人目のキッカーとして見事に成功させた。本大会に向けて定位置の座を掴むべく、決意を新たにする。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 それは準々決勝での出来事だ。この試合、日本からマリノスサポーターがマナーマまで応援に駆けつけた。そして、試合の日にスタンドのフェンスに張り出された横断幕は、どの選手よりも多かった。
 
「来てくれるとは思わなかったし、嬉しかった。あんなに幕も張ってくれたのに、応援に来てくれたのに、試合に出られなかった自分が本当に悔しかったし、不甲斐なかった」
 
 そのサポーターは準々決勝翌日に帰国した。その1試合のために来てくれたのに、試合にすら出られなかった自分が心の底から情けなかった。決勝で躍動をする姿を、テレビを通して見せられなかったら、それこそ何もないまま帰国することになってしまう。
 
 うごめく感情の中で、ようやく素直に自分と向き合うことが出来た。だからこそ、決勝戦では雑念に振り回されることなく、ただチームに貢献することのみを考えてプレーすることが出来た。
 
「自分が仕掛けることがチャンスになっている実感があった」と、ゴールこそ奪えなかったが、緊迫した決勝で流れを変えて、PK戦では3番目のキッカーという重責を担い、きっちりと決めた。
 
「ようやく自分らしさが出せた。来年のU-20ワールドカップのメンバーに入りたいし、これからずっとサブに甘んじるつもりはありません。スタメンになれるように代表でもマリノスでも結果を残したいと思います」
 
 雑念は決して成長を妨げるものではない。それを振り払い、しっかりと気持ちを整理する機会に出来るかどうかが重要になる。遠藤渓太はバーレーンの地で、最後の最後に“空回りしていた”自分の気持ちに折り合いをつけられたからこそ、自らのプレーに確信を得ることが出来たのだ。
 
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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