【U-19代表】世界大会への貴重な財産に――。苦闘の裏に見えた〝サウジと戦えた意義″

カテゴリ:日本代表

橋本啓(サッカーダイジェスト)

2016年11月01日

フィジカルで分があるサウジに中盤を支配され…

サウジアラビアをPK戦の末に下し初優勝した日本だが、内容的には「完敗」に。堂安(15番)も攻撃の局面で自由にプレーできなかった。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

「独特でしたね。上手いし、速いし、世界に行くとこういうレベルなんだろうなと」

【PHOTO U-19アジア選手権 @試合】PKでサウジアラビアに勝利し悲願のアジア制覇 
 
 岩崎悠人(京都橘高)がこう語ったように、決勝で対戦したサウジアラビアはこれまでの5試合で対戦してきたどの相手よりも手強かった。
 
 試合は終始サウジアラビアペースで進んだ。最終ラインからロングボールを放り込み、両ウイングの縦に素早い突破を活かしたかと思えば、前線から果敢にプレスをかけボール奪取からショートカウンターへ持ち込む。その多彩で圧倒的な攻撃力は確実に脅威となった。
 
 翻って日本は、フィジカルで分がある相手に中盤を支配されたため、攻撃の糸口をなかなか掴めない。前線の小川航基(磐田)にボールを当てても収まらず、サイドに活路を見出そうとしたがこれも上手くいかない……。決勝までの5試合を無失点に抑えてきた最終ラインが瀬戸際で踏ん張ったものの、前半に少なくとも二度あったピンチをモノにされていたら、おそらく違う結果になっただろう。
 
 グループリーグの3戦目以降、尻上がりに調子を上げてきたチームも、この日ばかりは持ち味を発揮できたとは言い難い。実際、内山篤監督も「上手くいかなかったのが正直なところ。身体能力で一発でかわされたり、チャレンジに行って入れ替わってしまったり。しっかり対応しなきゃいけないところで判断ミスがあった」とコメントしている。
 
 それでも、なんとか凌いでPK戦の末に栄冠を掴んだ事実は素晴らしい。しかも、この年代で「史上初」の優勝なのだから、まさに快挙である。来年のU-20ワールドカップに向け、サウジアラビアのような実力国と決勝で戦えたことには大きな意義があるだろう。
【関連記事】
【U-19代表】MVP獲得のMF堂安が雑音をシャットアウト!「内容が駄目だとか言われると思うけど勝てばいい」
【U-19代表】「遠藤を真似た」PKでアジア初制覇!! 主将・坂井の成功率100%キックが大一番でさく裂
【U-19アジア選手権|日本0(5PK3)0サウジアラビア|採点・寸評】PK戦を制し、歴史的快挙達成!! MOMは果敢に仕掛け続けた神戸のSB
【U-19代表】全6試合を無失点でアジア初制覇! 守備の要・中山雄太が掴んだもの
いよいよ開幕!! U-19アジア選手権で押さえるべき日本の注目プレーヤー6傑

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ