中盤のメインターゲットは、夏にも獲得に動きながら年俸面で合意できなかったセスク・ファブレガスだ。現在もチェルシーで出番を失っているだけにチャンスはあると見たファッソーネGDとミラベリSDが、すでにロンドンまで足を運ぶ熱の入れ様。ネームバリューもクオリティーも申し分ないだけに、大金投下も辞さない構えだ。
 
　同じインサイドハーフでは、セスク同様に所属クラブで出場機会が少なく獲得の芽がゼロではないイスコ（R・マドリー）やオスカール（チェルシー）、マルセロ・ブロゾビッチ（インテル）、そして上昇株ロレンツォ・ペッレグリーニ（サッスオーロ）などの動向もチェックしているようだ。
 
　ただ、夏の新戦力ホセ・ソサがなかなか持ち味を発揮できないのは事実ながら、故障離脱中のマティアス・フェルナンデスとアンドレア・ベルトラッチが間もなく戦列に戻ってくる予定だけに、セスクやイスコ、オスカールあたりのワールドクラスが獲れなければ、補強見送りもありえる。
 
　キャプテンのリッカルド・モントリーボが代表戦で全治半年の大怪我を負ったアンカーは、新星マヌエル・ロカテッリが台頭中。とはいえプロ２年目の18歳にすべてを託すのは心許なく、モンテッラ監督は補強を要求しているようだ。
 
　指揮官のファーストチェイスは、フィオレンティーナ時代の教え子で戦術を熟知するミラン・バデリで、直々に電話で勧誘していると伝えられる。また、ユーリ・ティーレマンス（アンデルレヒト）とレアンドロ・パレデス（ローマ）の若手逸材も注視している。
 
　さらに、ここにきてパリSGとウナイ・エメリ監督との軋轢が伝えられるマルコ・ヴェッラッティの名前も浮上。インサイドハーフとアンカーで起用でき、セスクと同じく獲れれば新生ミランの旗頭になりうる実力派だが、パリSGが易々と売りにだすわけがないうえ、本人もユベンティーノだけにハードルは高い。
 
　エメリ監督との関係が完全に破綻し、干されでもしない限り、アグエロと同じく少なくとも冬に引き抜くのは難しい。