2021年の浦和入り後、課題と位置づけられてきたフィニッシュに関しては、ここ最近の居残り練習で原口元気と感覚を磨いたのが大きかったという。
「毎日、原口選手とマインドの部分とか、どういう気持ちで打った方が入るとか、いろいろアドバイスをもらってました。あの人も向上心の塊で『今日のドリブルが良かったね』とかいろんな意見をもらえて、自分を改めて見直すことができている。どんどん感覚も良くなってきていますね」
大久保は感謝を口にしたが、その原口はスコルジャ監督が大胆なターンオーバーに踏み切るようになってからも、先発はない。一番悔しいのは34歳になったベテランだろうが、背番号21はそういう思いも汲み取ってピッチに立ったからこそ、渇望していた大きな結果を残せたのではないか。
原口の思いも汲み取ってピッチに立つ
「６月にクラブワールドカップがありますけど、一昨年のACLで優勝した後、中３日でホームで（サガン）鳥栖とやった時もちょっと浮足立って叩かれた。今回のワールドカップ後も気が抜けちゃうところがあると思うんで、それまでに確実に良いところからスタートできるようにしなきゃいけない。その分、残り３戦がすごく重要になってくる。確実に勝点３を取り続けないといけないですね」
こう強調する大久保が新たな得点源になってくれれば、浦和にとっても理想的。ここから一気に「点の取れる大久保」へと変貌を遂げていってほしいものである。
取材・文●元川悦子（フリーライター）
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