【リオ五輪代表】痛恨のハンド、不完全燃焼――亀川諒史に挽回の機会は与えられるのか

カテゴリ:日本代表

古田土恵介(サッカーダイジェスト)

2016年06月30日

「結果がどっちに出ようと、それが自分の人生なんだと受け入れます」

リオ五輪に向かう18人発表は7月1日。手倉森監督の決断は――。亀川にリベンジのチャンスは巡ってくるのだろうか。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 左右にかかわらずSBをこなせる利便性や手倉森誠監督がチームを立ち上げてから定期的に招集されている信頼度の高さを鑑みれば、亀川の名が7月1日のメンバー発表会見で読み上げられる確率は決して低くない。
 
 オーバーエイジ(興梠慎三、藤春廣輝、塩谷司)が発表されてからは「食らいついて行くしかない」と、より気持ちを強く持って日々の練習に臨んできた。また、「選ばれるパーセンテージを上げてきたつもり」と、U-23南アフリカ代表との1試合だけでなく、今までの積み上げに胸を張る。
 
 だが同時に、「あとは(発表を)待つしかない」と何度も繰り返した言葉は、どう転んでもおかしくない立ち位置なのに、最後の最後で不甲斐ないパフォーマンスに終始した自身を責めているようでもあった。
 
 それでも、「アピールの場は終わってしまった」。前を向くしかないのだ。そして選出されたと仮定しても、強豪・G大阪の左サイドを疾駆する藤春という大きな壁が立ち塞がることになるのは明白で、リオ五輪の本大会でピッチに立つ機会は皆無の可能性だってある。茨の道が待ち受ける。
 
「選ばれたら日本のためにしっかりと戦うのは当たり前。もしメンバーから漏れたとしても、リオ五輪が最終地点ではありませんから。サッカー人生はまだまだ続いていくわけですし、結果がどっちに出ようと、それが自分の人生なんだと受け入れます」
 
 少し達観したような言葉を放ってからミックスゾーンを後にする時、亀川は「この日まで悔いなくやり切ったという想いはある」と、2度繰り返した。果たして、当落どちらの現実を突き付けられるのか。
 
 ハンドでチームを劣勢にしてしまった、「本当に申し訳なかった」と真っ先に悔いた判断ミスがメンバー選考にどう影響するかは、手倉森監督のみぞ知る。できることならば、挽回するチャンスを――。リベンジを期する姿が、”候補”ではなく、リオ五輪代表となったチームにあることを願いたい。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)

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