「こうして(最後に)戻って来られて良かった。あとは発表を待つだけ」
[キリンチャレンジカップ2016]日本4-1南アフリカ/6月29日/アルウィン
松原健に出番が回って来たのは3点リードで迎えた67分。亀川諒史との交代でピッチに立ち、室屋成に代わって右SBに入った(室屋は左SBにスライド)。しかし、後半のボール支配率は38%、終盤の75分以降に限っては29.2%と南アフリカに押し込まれた影響で、持ち味の攻撃参加は威力が半減。逆に、フィジカルに長けた相手との1対1で後手を踏んでしまった。
【日本×南アフリカ PHOTO】中島、矢島の2ゴールと浅野のダメ押しゴールで圧勝!
この日、最初にして唯一の見せ場は88分の攻撃だった。伊東純也とのワンツーで右サイドを駆け上がると、ゴール前にアーリークロスを供給。ファーで待ち構える豊川雄太にピンポイントで合わせてみせた(結果は豊川のヘッドが好セーブに遭い得点ならず)。もっとも、ゴールにはつながらなかったこと、そして自分はもっとやれるという想いからか、試合後に当該シーンについて問われた松原の表情は実に厳しかった。
「あれ(88分のプレー)が“スタンダード”でできないといけない。“アピール”と捉えていいのかというと、正直難しいところがあります」
SBは左サイドのスペシャリストである藤春廣輝、CBとの兼任が可能な塩谷司がオーバーエイジに内定している。18人の最終メンバーのなか、U-23世代のSBに割り当てられる枠は「2」が妥当なラインだ。故障明けの室屋は矢島慎也のゴールをアシストし、左右のサイドをこなしてフル出場するなど復活をアピール。亀川もPKを献上したとはいえ、15年7月のコスタリカ戦以降はコンスタントに招集されてきた。それだけに、南アフリカ戦のパフォーマンスで立場を覆したと見るのは難しいだろう。
「こうして(最後に)戻って来られて良かった」
南アフリカ戦でプレーできた感想について訊かれた際にそう答えたが、おそらく心の中ではアピールできなかった悔しさを押し殺すのに必死だったに違いない。「あとは発表を待つだけ」と話す松原の元に“逆転の”吉報は届くのか。運命の行方を見守りたい。
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
松原健に出番が回って来たのは3点リードで迎えた67分。亀川諒史との交代でピッチに立ち、室屋成に代わって右SBに入った(室屋は左SBにスライド)。しかし、後半のボール支配率は38%、終盤の75分以降に限っては29.2%と南アフリカに押し込まれた影響で、持ち味の攻撃参加は威力が半減。逆に、フィジカルに長けた相手との1対1で後手を踏んでしまった。
【日本×南アフリカ PHOTO】中島、矢島の2ゴールと浅野のダメ押しゴールで圧勝!
この日、最初にして唯一の見せ場は88分の攻撃だった。伊東純也とのワンツーで右サイドを駆け上がると、ゴール前にアーリークロスを供給。ファーで待ち構える豊川雄太にピンポイントで合わせてみせた(結果は豊川のヘッドが好セーブに遭い得点ならず)。もっとも、ゴールにはつながらなかったこと、そして自分はもっとやれるという想いからか、試合後に当該シーンについて問われた松原の表情は実に厳しかった。
「あれ(88分のプレー)が“スタンダード”でできないといけない。“アピール”と捉えていいのかというと、正直難しいところがあります」
SBは左サイドのスペシャリストである藤春廣輝、CBとの兼任が可能な塩谷司がオーバーエイジに内定している。18人の最終メンバーのなか、U-23世代のSBに割り当てられる枠は「2」が妥当なラインだ。故障明けの室屋は矢島慎也のゴールをアシストし、左右のサイドをこなしてフル出場するなど復活をアピール。亀川もPKを献上したとはいえ、15年7月のコスタリカ戦以降はコンスタントに招集されてきた。それだけに、南アフリカ戦のパフォーマンスで立場を覆したと見るのは難しいだろう。
「こうして(最後に)戻って来られて良かった」
南アフリカ戦でプレーできた感想について訊かれた際にそう答えたが、おそらく心の中ではアピールできなかった悔しさを押し殺すのに必死だったに違いない。「あとは発表を待つだけ」と話す松原の元に“逆転の”吉報は届くのか。運命の行方を見守りたい。
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

6月23日発売号のサッカーダイジェストの特集は、J1全18クラブの補強&改善計画書。今季前半戦の戦いぶりを振り返りつつ、第2ステージに向けた強化ポイントを探ってみました。インタビューでは、大宮の家長選手、柏の中村選手が登場。クラブダイジェストでは、熊本を取り上げています。