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【リーガ現地コラム】逆転優勝へ邁進中のアトレティコ。命運を握るのはエースの陰で献身を続ける労働者たちの働きだ

カテゴリ:連載・コラム

豊福晋

2016年04月21日

選手の身体に染みついたシメオネ・スタイル。

リーグ戦の21試合で零封と鉄壁のディフェンスが光るアトレティコ。その中心を担うのが、23歳の若き守護神オブラクだ。(C)Rafa HUERTA

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 もうひとり、地味ながら陰で守備を支えているのが、守護神のヤン・オブラクだ。今シーズンのリーガのベストGK、そう言いきれるほどのハイパフォーマンスを見せている。

 失点数16はもちろん、彼だけの働きによるものではない。前述のコケをはじめとした選手全員の献身があるからこそ可能な数字だ。ただそれでも、ミスの少ない安定したパフォーマンスは高く評価できる。ここまでリーガでクリーンシートを達成したのは21試合。ティボー・クルトワ(現チェルシー)が12-13、13-14シーズンに残した記録(20試合)をすでに上回る。

 得点に関しては、グリエーズマンへの依存体質は相変わらず。20ゴールを叩き出した彼に次ぐF・トーレスは、9得点にとどまっている(3位はコケの5得点)。

 チームの総得点は58と少なく、これでバルサと同勝点というのは、驚異的ですらある。その陰にあるのは、選手の身体に染みつきパターン化されている、失点せずに勝ち切るシメオネのスタイルだ。

 今シーズンのアトレティコの最優秀選手を選ぶなら、やはりグリエーズマンになるだろう。しかし、その陰に隠れがちな労働者たちの貢献こそが、アトレティコをリーガ首位タイ、チャンピオンズ・リーグ4強という位置に押し上げている。

【著者プロフィール】
豊福晋/1979年、福岡県生まれ。2001年のミラノ留学を経て、フリーで取材・執筆活動を開始。イタリア、スコットランドと拠点を移し、09年夏からはスペインのバルセロナに在住。リーガ・エスパニョーラを中心に、4か国語を操る語学力を活かして欧州フットボールシーンを幅広く、ディープに掘り下げている。独自の視点から紡ぐ、軽妙でいて深みのある筆致に定評がある。
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