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【バイエルン番記者】4月の“主役”はビダル。かつてのエッフェンベルクのような「真のリーダー」へ――

カテゴリ:連載・コラム

パトリック・シュトラッサー

2016年04月21日

インディアンさながらにピッチを暴れ回る。

ここにきて貴重な得点を連発しているビダル。ベンフィカとのCL準々決勝では2試合連続ゴールをマークした。(C)Getty Images

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 ビッグゲームが目白押しだったこの4月で、“主役”を演じたのがアルトゥーロ・ビダルだ。昨年7月にユベントスから移籍してきたチリ代表MFは、ここにきて急激に調子を上げている。

 加入当初は疲労を引きずっている印象だった。無理もないだろう。昨シーズンはチャンピオンズ・リーグ決勝まで戦い抜き、その後はほとんど休む間もないまま母国チリで開催されたコパ・アメリカに参戦したのだから。

 そして、自らを「戦士」と呼ぶファイターは今、完璧な状態にある。ベンフィカとのCL準々決勝の第1レグ、ビダルはこの試合唯一のゴールを挙げて1-0の勝利に導き、2-2で引き分けた第2レグでも1点ビハインドの38分に貴重な同点ゴールをマーク。続くブンデスリーガ30節のシャルケ戦では勝利を決定付ける3点目を奪ってみせた。78分に交代を告げられたとき、アリアンツ・アレーナの観衆はスタンディングオベーションで彼の活躍を称えた。

 ビダルがこれだけサポーターの心を掴めたのは、プレーとメンタルの両面でチームを助けているからだ。勝利への強い意志を持ち、常に全力でプレー。ピッチではほとんどボールを失わず、1対1の競り合いをまったく嫌がらない。

 どんなときもアグレッシブに振る舞い、チームにエネルギーを注入する。かつてのシュテファン・エッフェンベルク、マルク・ファン・ボンメル、バスティアン・シュバインシュタイガーのような「真のリーダー」。そう評して良いだろう。

 対戦相手からすれば、これほど厄介な選手はいないだろう。守備ではハードなマークで敵の自由を奪い、攻撃では意表を突く飛び出しから冷静なフィニッシュでゴールを陥れる。つまり、攻守のあらゆる局面でチームに貢献できるのだ。

 闘争本能を剥き出しにするそのプレースタイルは、独特の髪型からも感じとれる。彼のモヒカンヘアーはインディアンの戦士の髪型として生まれたものだという。泥臭くボールを追い回し、敵を削ることも厭わない。インディアンさながらにピッチを暴れ回っているのだ。
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