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【湘南】注目の18歳・神谷優太がプロ初先発で見せた風格と物足りなさ。その凄みと進化の鍵とは?

カテゴリ:Jリーグ

安藤隆人

2016年04月07日

走力を活かして一気に攻める湘南のスタイルを具現化できたわけではない。

フル出場した神谷は、90分のなかで目まぐるしく変わる状況にも冷静な対応力を見せた。今後はより持ち前の推進力を打ち出していきたい。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 55分にダブルボランチのパートナーが左利きの武田英二郎から、加入後わずか1週間の長谷川アーリアジャスールに代わっても、神谷は長谷川の攻撃力を活かすプレーに徹し、73分に2人の選手交代で3-6-1から4-4-2に布陣が変わっても、「フォーメーションが変わったなかで、どう冷静に対処できるか考えてプレーをした」と、自分がやるべきことを整理しながら堅実に対応。先輩プレーヤーを差し置いて最後までピッチに立ち続けたことこそが、曹監督の神谷に対する最大限の賛辞であった。
 
 だが、もちろんすべてが完璧だったわけではない。バランスを意識するあまり、神谷の持ち味である前への推進力は影を潜めた。また、最終ラインやボランチから積極的に縦パスを打ち込んで、走力を活かして一気に攻め込んで行く湘南のサッカーを具現化できたかと言えば、決してそうではなかった。
 
 むしろ若干後傾した状況を作り出していたのも事実だった。それは本人もしっかりと自覚をしていた。
「落ち着いてプレーできたけど、湘南らしい前への圧力をもっと出さないといけないと思った。判断のスピード、スプリントのスピードなど、自分にはまだまだ課題だらけだと教えられた試合でもありました」
 
 ルーキーだからこそ、将来性があるからこそ、多くの課題の発見は大きな前進だ。一方で前述したように、システムや陣容など目まぐるしく変わる状況下で、冷静に対処し、的確なプレーを選択できた事実も見逃せない。一瞬の派手な活躍だけでなく、自分を見失わずに安定したプレーができることが、神谷のポテンシャルの高さを示している。
 
 この試合が、湘南の若きコンダクターとしての地位を築く足がかりとなるか。進化を遂げようとする神谷優太のこれからに注目だ。
 
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)
 
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