復帰後はコルドバの“共演”を視野に入れていたが…。
振り返ってみれば、2015年の夏はほぼオフがなかった。Jリーグからそのままマインツのプレキャンプに飛び入りし、秋には日本代表の試合に出場するため、長い移動も強いられた。そうした疲労の積み重ねが、今回の負傷に繋がったとも考えられる。
武藤は欠場中、チームに戻ったときのことを想定して試合を緻密に分析していた。
「ハノーファー戦(2月6日、20節)に勝ってから、どんどんチーム力が高まっていった。いまは7位。ヨーロッパ・カップ戦の出場に手の届くところにいる。なんとかその目標を達成するために、僕も早く助けになりたい」
また、復帰後はCFに定着したジョン・コルドバとの“共演”を視野に入れてもいた。
「大きなセンターバックを相手にボールをキープして、上手くパスを散らす。前は自分がそれをこなしていたけど、FC東京とはまるで違う役割だった。コルドバとは全然違うタイプだからね。復帰したらウイングで起用されると思う。そのほうが僕に向いている」
今回の負傷は、マルティン・シュミット監督にとっても大きな誤算だろう。「4-3-3でヨッチをウイングに置けば、相手はマークを絞りにくくなる。敵陣深くでの彼の仕掛けとスプリントこそが、いまの我々に必要なオプションなんだ」と期待を寄せていたが、貴重な切り札を失ってしまった。
一度目の離脱の直後、武藤は「さらに強くなって戻ってくる」と意気込みを語っていた。その言葉を信じて、彼が再びピッチに戻ってくる日を心待ちにしたい。
文:ラインハルト・レーベルク
翻訳:円賀貴子
【著者プロフィール】
Reinhard REHBERG(ラインハルト・レーベルク)/『ライン新聞』で1987年から27年にわたってマインツの番記者を務める。現在はフリーで、「マインツァー・アルゲマイネ新聞」のコラムニストを務める一方、監督業を志す指導者に向けたコーチングも行なっている。マインツ出身、57年7月30日生まれ。
武藤は欠場中、チームに戻ったときのことを想定して試合を緻密に分析していた。
「ハノーファー戦(2月6日、20節)に勝ってから、どんどんチーム力が高まっていった。いまは7位。ヨーロッパ・カップ戦の出場に手の届くところにいる。なんとかその目標を達成するために、僕も早く助けになりたい」
また、復帰後はCFに定着したジョン・コルドバとの“共演”を視野に入れてもいた。
「大きなセンターバックを相手にボールをキープして、上手くパスを散らす。前は自分がそれをこなしていたけど、FC東京とはまるで違う役割だった。コルドバとは全然違うタイプだからね。復帰したらウイングで起用されると思う。そのほうが僕に向いている」
今回の負傷は、マルティン・シュミット監督にとっても大きな誤算だろう。「4-3-3でヨッチをウイングに置けば、相手はマークを絞りにくくなる。敵陣深くでの彼の仕掛けとスプリントこそが、いまの我々に必要なオプションなんだ」と期待を寄せていたが、貴重な切り札を失ってしまった。
一度目の離脱の直後、武藤は「さらに強くなって戻ってくる」と意気込みを語っていた。その言葉を信じて、彼が再びピッチに戻ってくる日を心待ちにしたい。
文:ラインハルト・レーベルク
翻訳:円賀貴子
【著者プロフィール】
Reinhard REHBERG(ラインハルト・レーベルク)/『ライン新聞』で1987年から27年にわたってマインツの番記者を務める。現在はフリーで、「マインツァー・アルゲマイネ新聞」のコラムニストを務める一方、監督業を志す指導者に向けたコーチングも行なっている。マインツ出身、57年7月30日生まれ。