【バルサ番記者のクラシコ展望】万全とは言い切れないバルサに潜む危険とは――

カテゴリ:メガクラブ

ルイス・フェルナンド・ロホ

2016年03月31日

MSNを含めた南米勢のコンディションが鍵。

メッシ、スアレス、ネイマールの3トップが万全の状態なら勝利の可能性は高いが……。(C)Getty Images

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 リオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマールから成る3トップのコンディションも気になるところだ。今シーズンはすでに3人で107ゴールを叩き出しているが、彼らは3月末、南米への長距離移動を強いられたうえ、過酷なワールドカップ予選を戦っている。

 それはダニエウ・アウベス、ハビエル・マスチェラーノ、クラウディオ・ブラーボらも同様で、彼ら南米勢がバルセロナに戻ってくるのはクラシコ直前。だれを休ませるのか、あるいは休ませないのか。鍵を握るのはコンディションだ。

 L・エンリケ監督のバルサは、中盤を省略したカウンターが主流となる。MSNのコンディションが100パーセントに近い状況では爆発的な破壊力を見せるものの、そうでない場合は、ただの「オーガナイズされていないチーム」へと成り下がる。

 中盤にぽっかりとスペースが空くカウンター合戦になれば、ガレス・ベイル、カリム・ベンゼマ、クリスチアーノ・ロナウドの“BBC”を擁するマドリーも強さを発揮する。

 3日後のアトレティコ戦を頭の片隅に置きつつ、宿敵との一戦に全力を注げるのか。MSNを含めた南米勢は、良好な状態で試合に臨めるのか。

 このクラシコ、バルサは決して万全ではない。

文:ルイス・フェルナンド・ロホ(マルカ紙)
翻訳:豊福 晋
 
【著者プロフィール】
Luis Fernando ROJO(ルイス・フェルナンド・ロホ)/スペイン最大の発行部数を誇るスポーツ紙『マルカ』でバルセロナ番を20年以上務め、現在は同紙のバルセロナ支局長。ヨハン・クライフら往年の選手とも親交が深く、ジョゼ・モウリーニョとはブライアン・ロブソンの通訳時代から親密な関係を築く。
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