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【スペイン代表】熾烈さを増す23人枠を巡るサバイバル。注目はベテランFWアドゥリスの充実ぶりが光る「9番争い」だ

カテゴリ:連載・コラム

豊福晋

2016年03月30日

中盤は複数の有力候補が不完全燃焼に終わる。

イスコ(中央)をはじめ期待を集めた有力候補が軒並みアピールに失敗。中盤のサバイバルはこれから本番を迎えそうだ。(C)REUTERS/AFLO

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 もうひとつ、EUROのメンバー選考を進めるデル・ボスケにとってポジティブな悩みの種となったのがゴールマウスだ。イタリア戦でダビド・デ・ヘアが好パフォーマンスを見せ、正GKの座をついに奪取したかに思われるなか、続くルーマニア戦でイケル・カシージャスが素晴らしいセーブを連発。意地を見せた。国内の世論は圧倒的にデ・ヘア優位だが、実際には決着はついていない。ある意味で、より判断が難しくなったと言える。

 CBはピケ、セルヒオ・ラモス、ナチョ、マルク・バルトラにアンカーを主戦場とするミケル・サン・ホセを加えた5人でほぼ決まりと見ていい。今回焦点となったのは、レギュラーのピケとS・ラモス以外の3人の出来だが、いずれも可もなく不可もなしといった印象だった。他に有力な候補もおらず、このまま消去法でメンバー入りしそうだ。

 SBに関しては、左のジョルディ・アルバとセサール・アスピリクエタが不動。右はダニエル・カルバハルが割って入る可能性もあるが、ファンフランとマリオ・ガスパールで落ち着くだろう。

 一方、ファン・マヌエル・マタ、イスコ、セスク・ファブレガス、コケ、チアゴ・アルカンタラら複数の有力候補が不完全燃焼に終わったのが中盤だ。故障中のサンティ・カソルラが早い段階で完全復活を遂げれば、いま以上にサバイバルが熾烈になる。

 4-3-3を基本システムとするスペインの中盤で先発の座をつかむのは3人。ブスケッツとイニエスタはすでに確定しているため、残る1枠を誰が射止めるかが今回の争点となったが、結論は出なかった。中盤の残り1ピースを巡る争いの結末は、大会開幕直前の3つの強化試合(ボスニア・ヘルツェゴビナ戦、韓国戦、ジョージア戦)に委ねられた。

文:豊福晋

【著者プロフィール】
豊福晋/1979年、福岡県生まれ。2001年のミラノ留学を経て、フリーで取材・執筆活動を開始。イタリア、スコットランドと拠点を移し、09年夏からはスペインのバルセロナに在住。リーガ・エスパニョーラを中心に、4か国語を操る語学力を活かして欧州フットボールシーンを幅広く、ディープに掘り下げている。独自の視点から紡ぐ、軽妙でいて深みのある筆致に定評がある。
 
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