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PUBのトイレにも“小さなフットボール”が!短い滞在でも堪能できる世界一の蹴球タウン「ロンドン」を探訪【WSD編集長コラム】

カテゴリ:ワールド

加藤紀幸(ワールドサッカーダイジェスト)

2024年02月29日

おすすめはスタジアム巡り

スタンフォード・ブリッジを訪れるなら、ランパードやテリーなどレジェンドの写真が並ぶこの通りにもぜひ足を運んでいただきたい。 (C)WORLD SOCCER DIGEST

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 限られた時間のなかで、ロンドンという世界屈指のフットボールシティをどう堪能するか。
 
 真っ先に思い浮かんだのが、スタジアム巡りだ。外観だけでも見る価値はあるだろう。しかも好きな時間に行って、戻って来られる。どれだけ回れるかわからないが、思い立ったが吉日。チェルシーのスタンフォード・ブリッジが近くにあるのは把握していたので、金曜早朝、目覚めてすぐにグーグルマップで探ってみると、思っていた以上に近く徒歩圏内だと判明。ロンドンらしく小雨が降っていたが、朝8時にカメラ片手に飛び出した。
 
 高級住宅地を抜けて15分ほど、突如目の前に現われたスタジアムは、やはり近くで見ると壮大で迫力がある。平日の早朝だったこともあってひと気はなく、周りは思いのほか静かだった。
 
 思わず胸が高鳴ったのは、スタジアム周辺の一角に、ヴィアッリやドログバ、ランパード、ゾーラ、テリー、デサイー、チェフらレジェンドの写真が並べられた50メートルほどの豪勢な通りを発見したからだ。誰もいないので写真も取り放題。贅沢な時間だった。
 
 翌日土曜も早朝にホテルを出発した。目指したのはフルアムのクレイブン・コテージだ。アールズ・コート駅から地下鉄でわずか9分のパットニー・ブリッジ駅で下車し、テムズ川沿いを歩くこと10分、スタンフォード・ブリッジとはまた違う趣のスタジアムが遠くに見えはじめる。
 
 そこからさらに10分ほど進み、緑豊かなビショップパークを突っ切ると到着。レンガ造りのゲートは古色蒼然とした雰囲気で、歴史の重みと伝統を感じさせた。
 
 それにしても、便利な世の中になった。スマホを駆使すれば、迷うことなく目的地まで連れて行ってくれる。その意味でも必須と言えるのが、グローバルWi-Fiだ。出国前に空港でレンタルできるので、事前予約することをおすすめする。
 
 プランや契約する会社次第だが、1日あたりの使用料金は旅行先が英国なら2000円前後が相場。安くはない。ただ、スマホを必要なタイミングで使えるかどうかは死活問題だけに、持ち物リストに書き加えておくべきだ。
 
 取材の間隙を縫ってもうひとつ訪れたスタジアムが、アーセナルのエミレーツ。ぎりぎりツアーに参加できる時間帯だったため、オンラインでチケットを購入。16時のラストエントリーにどうにか滑り込んだ。料金は30ポンド(約5400円)。日本語の音声ガイドもあり、アーセナル・サポーターは十分に満足できるだろう。
 
 土日の取材で訪れたブレントフォードとトッテナムのスタジアムもカウントすれば、今回、巡ることができたのは計5会場。滞在期間を考えれば、上出来も上出来だろう。
 
 最後に物価についても触れておきたい。円安の影響もあり、旅行者にとっては決して快適とは言えない物価水準になっている。感覚としては、すべてが日本の2~3倍。500ミリリットルの水は250円、マクドナルドのセットは2000円ほどだった。
 
 ホテルもロンドンの比較的中心部に近いエリアなら、1泊2万円は下らないだろう。滞在したアールズ・コートのホテルは約2万7000円だった。それでもビジネスホテルのような狭さで、床にスーツケースを広げると足場がなくなり、過ごしにくかった。冷蔵庫などは当然ない。ただそれでも、また来たいと思わせる魅力がある。
 
 改めて痛感したのは、ロンドンという街とフットボールの強い結びつきだ。週末のマッチデーは空気が、音が、景色が変わる。スタジアム周辺には露店が並び、フットボールモード全開だ。パブでは愛するクラブのユニホームを纏ったサポーターたちが、週に一度訪れる非日常を思い思いに楽しんでいる。そしてどこからともなく、チャントが始まるのだ。
 
 短い滞在でも、ロンドンの醍醐味は存分に味わえた。
 
取材・文●加藤紀幸(ワールドサッカーダイジェスト編集長)
 
※『ワールドサッカーダイジェスト』2024年2月1日号より転載

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