「忘れられた存在」のゲッツェには代表での鬱憤晴らしを期待。
今回の招集メンバーで唯一の新顔は、CBのヨナタン・ター。今シーズン、レバークーゼンでレギュラーとして活躍し、飛躍的な成長を遂げている19歳だ。
もっとも、現時点ではあくまでも、負傷離脱中のジェローム・ボアテング(バイエルン)が本大会に間に合わなかった時のためのバックアップ要員である。むしろ彼には、EURO2016よりもリオデジャネイロ・オリンピックで経験を積んでもらい、その後でA代表メンバーとして活躍することを期待したい。
なお、ボアテングについてレーブ監督は、これまでに何度も「本大会には間に合うと見ている」とコメントしている。
さて、今回の2連戦で特に注目を集めるのは、マリオ・ゲッツェだ。
所属クラブのバイエルンでは完全に蚊帳の外。前節のケルン戦では、大幅なローテーションがあったにもかかわらず最後まで出番はなく、『ビルト』紙に「忘れられた存在」とまで書かれてしまった。
しかし、レーブ監督は「マリオのことは、チームの一員として数えている。誰にも読めないプレーをし、技術レベルも高い。我々のサッカーに完全に合っている」と、愛弟子への信頼を崩すことはない。
ドイツ代表では過去にも、所属クラブでは燻りながら、その鬱憤を代表で晴らす選手がいた。ルーカス・ポドルスキ(ガラタサライ)やクローゼは、レーブ監督の信頼に対して、ゴールという結果で恩を返してきた。ゲッツェにも、同様の“爆発”を期待したいところだ。
もちろん、今回の招集メンバーのなかから、全ての本大会出場選手が決まるとは限らない。リオ五輪に出場するU-23代表からの招集も十分にありうる。
特に、ドイツの泣きどころであるSBにメドが立たない場合は、ヨシュア・キンミッヒ(バイエルン)やミッチェル・ヴァイザー(ヘルタ・ベルリン)に白羽の矢が立つ可能性もあるだろう。
文:中野吉之伴
【著者プロフィール】
なかの・きちのすけ/ドイツ・フライブルク在住の指導者。09年にドイツ・サッカー連盟公認のA級コーチングライセンス(UEFAのAレベルに相当)を取得。SCフライブルクでの実地研修を経て、現在はFCアウゲンのU-19(U-19の国内リーグ3部)でヘッドコーチを務める。77年7月27日生まれ、秋田県出身。
もっとも、現時点ではあくまでも、負傷離脱中のジェローム・ボアテング(バイエルン)が本大会に間に合わなかった時のためのバックアップ要員である。むしろ彼には、EURO2016よりもリオデジャネイロ・オリンピックで経験を積んでもらい、その後でA代表メンバーとして活躍することを期待したい。
なお、ボアテングについてレーブ監督は、これまでに何度も「本大会には間に合うと見ている」とコメントしている。
さて、今回の2連戦で特に注目を集めるのは、マリオ・ゲッツェだ。
所属クラブのバイエルンでは完全に蚊帳の外。前節のケルン戦では、大幅なローテーションがあったにもかかわらず最後まで出番はなく、『ビルト』紙に「忘れられた存在」とまで書かれてしまった。
しかし、レーブ監督は「マリオのことは、チームの一員として数えている。誰にも読めないプレーをし、技術レベルも高い。我々のサッカーに完全に合っている」と、愛弟子への信頼を崩すことはない。
ドイツ代表では過去にも、所属クラブでは燻りながら、その鬱憤を代表で晴らす選手がいた。ルーカス・ポドルスキ(ガラタサライ)やクローゼは、レーブ監督の信頼に対して、ゴールという結果で恩を返してきた。ゲッツェにも、同様の“爆発”を期待したいところだ。
もちろん、今回の招集メンバーのなかから、全ての本大会出場選手が決まるとは限らない。リオ五輪に出場するU-23代表からの招集も十分にありうる。
特に、ドイツの泣きどころであるSBにメドが立たない場合は、ヨシュア・キンミッヒ(バイエルン)やミッチェル・ヴァイザー(ヘルタ・ベルリン)に白羽の矢が立つ可能性もあるだろう。
文:中野吉之伴
【著者プロフィール】
なかの・きちのすけ/ドイツ・フライブルク在住の指導者。09年にドイツ・サッカー連盟公認のA級コーチングライセンス(UEFAのAレベルに相当)を取得。SCフライブルクでの実地研修を経て、現在はFCアウゲンのU-19(U-19の国内リーグ3部)でヘッドコーチを務める。77年7月27日生まれ、秋田県出身。