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【ブンデス現地コラム】原口元気も大変身! CL出場も見えてきたヘルタが大躍進を遂げたわけ

カテゴリ:ワールド

中野吉之伴

2016年03月18日

生粋のドリブラーが「長い距離を走り続けることは自分の武器」と言い切るほどに。

日本ではドリブラーのイメージが強かった原口が、ドイツで著しい走力アップを見せている。攻守両面で汗をかける選手に変化を遂げた。(C) Getty Images

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 今では試合後、自身の守備について語るのも珍しいことではない。3-3で終わった19節・ブレーメン戦で、途中交代となった原口は試合後、「僕が出ていたらチーム2失点目のシーンでは、しっかり戻って2対1の状況を作ってピンチを抑えられていたのに」と悔しがっていた。
 
 自身は生粋のドリブラーであり、あれほど走ることについて悩んでいた原口が、今では「長い距離を走り続けることは自分の武器」と言い切るほどに。その上で自分の武器であるスピードとゴール前への飛び出しの生かし方を模索し、「ゴールにつながる結果を残していきたい」と決意を滲ませている。
 
 上述のシャルケ戦でチームを勝利に導いたのは原口のアシストだった。絶妙な動き出しでカルーからのパスを引き出し、必死にタックルに来る相手をあざ笑うように、並走してきたイビセビッチに滑らかなパスでゴールをおぜん立て。このプレーが持つ意味は非常に大きい。
 
 得点を量産するイビセビッチとカルーはチームのなかでも特別な選手。特に独力でボールを持ち運び、決定機を作り出せるカルーは、チームにとって別格の存在だ。原口もそれを認めているから、フリーでスペースへ走り込んでパスが出なくても、次を信じてまた走り出す。何度もあきらめずに走り続けたからこそ、生まれたゴールなのだ。
 
 原口だけではない。今のヘルタには味方のミスに文句を言って立ち止まる選手はいない。それが彼らの強さの源だ。強豪との対戦をまだ残しているだけに、このまま3位でフィニッシュできるかは分からない。だが、もしCL出場権を獲得することができたとしたら、それは偶然の産物などではなく、紛れもなく彼らの実力で手にした成果だ。
 
文:中野吉之伴
 
【著者プロフィール】
中野吉之伴/ドイツ・フライブルク在住の指導者。09年にドイツ・サッカー連盟公認のA級コーチングライセンス(UEFAのAレベルに相当)を取得。SCフライブルクでの実地研修を経て、現在はFCアウゲンのU-19(U-19の国内リーグ3部)でヘッドコーチを務める。77年7月27日生まれ、秋田県出身。
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