櫻内の劇的ゴールで引き分けに持ち込むも、相手にボールを握らせ過ぎた。
【磐田|採点・寸評】
GK
21 カミンスキー 6
27分、D・オリヴェイラとの1対1を右足1本でファインセーブ。決定機を抑えて波に乗ると、積極的な飛び出しなど好判断を見せた。失点の場面はシュートコースが変わり、GKとしては致し方なしか。
DF
2 中村太亮 5.5
逆サイドからの攻撃が多かった反動で、オーバーラップやクロスは半減。対面の伊東の驚異的なスピードにも手を焼き、不完全燃焼に終わった。
3 大井健太郎 5.5
D・オリヴェイラと白熱した肉弾戦を展開。クサビには激しく行き、サイドのカバーもしっかりこなしていたが、波状攻撃に耐えられず2失点を喫した。
5 櫻内 渚 6.5
前半終了間際に大津の決定的なシュートに飛び込み、間一髪ブロック。その後も空中戦、地上戦で身体を張り、柏のサイド攻撃を巧みに抑えた。90分に値千金の同点ゴールを決め、勝点1をもたらした。
35 森下 俊 5.5
左右に振られたなかでも懸命に食らい付き、相手の攻撃を撥ね返していた。しかし、攻守が切り替った後の押し上げなど、ラインコントロールが行き渡らなかった。
MF
4 小林祐希 6
ヒールやスルーパスなど創造的かつ大胆なプレーでチャンスメイク。自信に満ち溢れた姿は頼もしかったが、本人は「パスが通っただけでは満足できない。その後になにができるか」と評価は厳しかった。
7 上田康太 5.5(81分OUT)
宮崎との距離感は悪くなかった一方で、相手の厚い攻撃に耐え切れずに力負け。アクショッサッカーを体現するには中盤でもっと激しくいかなければ……。
9 太田吉彰 5.5
ボールホルダーへの寄せが甘く、クロス精度もイマイチ。自身のサイドから決定的な場面こそ作らせなかったが、豊富な運動量をもっと効果的に使いたい。
13 宮崎智彦 6
中盤を幅広くカバーし、献身的なプレスバックとコースに先回りして相手のカウンターを阻止。ただ、柏にボールを握られた時間の長さを考えると、もっとセカンドボールを拾いたい。
15 アダイウトン 5.5 (78分OUT)
序盤は突破を控えていたが、後半対面の伊東に襲い掛かる。同点に追いつかれた直後からボールが集まり、次々とドリブル突破を敢行。チームとして、前半から攻められる体制を整えたいところだ。
FW
8 ジェイ 6(63分OUT)
J1で初のスタメン出場。柏の徹底マークに何度も傷みながら、圧巻の高さで2戦連続ゴール! 訪れたチャンスに一瞬でトップギアに切り替えるプレーは見事だが、序盤飛ばした分、失速した感は否めない。
交代出場
FW
15 齊藤和樹 5.5(63分IN)
ジェイに代わって1トップへ。アダイウトンとの連係プレーなど随所に自分のカラーは出したものの、83分の決定機は相手DFの好ブロックに遭い、ゴールを割れなかった。
MF
11 松浦拓弥 -(78分IN)
1点ビハインドの場面でピッチへ。アダイウトン同様、左サイドから突破を仕掛けたかったが、サポートが少なくチャンスには絡めず。
MF
40 川辺 駿 -(81分IN)
終盤にサイドを駆け上がった場面では、相手に弾き飛ばされてクロスを上げられず。ロングボールも多い状況ではなかなか勝負に行けない。
監督
名波 浩 5.5
幸先良くエースのゴールで先制したが、「勘違いしてしまった」とその後75分まで相手にボールを握られてしまったゲーム展開を反省。理想に掲げるアクションサッカーには、守備での積極性をさらに高める必要がある。
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。