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【ブンデス現地コラム】ついに監督交代に踏み切ったフランクフルト。コンダクターの長谷部が浮上のキーマンに!?

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2016年03月11日

中断前の2試合でどれだけの“応急処置”ができるか。

1部残留を託されたコバチ新監督。組織を再構築し、降格圏から抜け出せるか。(C)Getty Images

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 選手たちに攻撃に出ていく意識が皆無だったわけではない。ただ、具体的にどう攻めるのかというビジョンが曖昧で、焦って前に出てボールを失えば、カウンターのピンチを招くという悪循環に陥った。

 その典型といえるのが、0-2で敗れたヘルタ・ベルリン戦(24節)の2失点目。ボランチの位置から持ち上がったマルコ・ルスがボールを奪われると、ぽっかりと空いた右サイドのスペースをサロモン・カルーに突かれてゴールを許した。

 数々の失態を犯したフェーの後任は、前クロアチア代表監督のニコ・コバチに決定した。この政権交代で、チーム状態はどれだけ改善されるのか。「立ち振る舞い、言葉の説得力、そして分析力が決め手になった。新しいアイデアを持った監督だ」とブルーノ・ヒュブナーSDは大きな期待を寄せている。

「まず、非常にコンパクトな布陣を構築する必要がある。守備の場面では極力1対1の場面を少なくし、それぞれが近い距離感で助け合えるようにしたい。組織的な戦いができるようになれば、1部残留という目標を達成できるはずだ」

 フランクフルトでの初練習を終えた後、コバチ新監督はそう語った。チームがとにかく不安定なだけに、ベースの部分を再確認するのは有効な手段だろう。

 攻守両面でバランスをもたらすには、中盤にコンダクターの資質を持った選手が不可欠。現チームでその役割を任せられるのは、長谷部だろう。リーダーシップに長けた彼がチーム全体をコントロールし、組織の機能性を高められれば、光明が差すはずだ。

 残すはあと9試合。本格的にチームの再建に着手するのは、3月下旬の国際Aマッチウイークになるだろう。その中断前のボルシアMG戦(3月12日)とハノーファー戦(3月19日)でどれだけの“応急処置”ができるか。コバチ監督の手腕に注目だ。

文:中野吉之伴

【著者プロフィール】
中野吉之伴/ドイツ・フライブルク在住の指導者。09年にドイツ・サッカー連盟公認のA級コーチングライセンス(UEFAのAレベルに相当)を取得。SCフライブルクでの実地研修を経て、現在はFCアウゲンのU-19(U-19の国内リーグ3部)でヘッドコーチを務める。77年7月27日生まれ、秋田県出身。
 
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