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田中碧、鎌田大地の選外で一気に期待感が高まった佐野海舟。急成長ボランチがアジアカップで求められるもの

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2024年01月02日

本職のボランチは3人だけ

昨季に町田から鹿島に移籍。自身初のJ1で際立つプレーを披露し、選手間投票で決まるJPFAアワードのベストイレブンにも選出された。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 タイ戦後に森保監督が発表した26人のリストには、タイ戦でボランチコンビを組んだ田中碧が不在。トップ下、インサイドハーフ、ボランチをこなせる鎌田大地(ラツィオ)も選外となった。代わってマルチプレーヤーの旗手怜央(セルティック)が入ったが、本職のボランチは遠藤と守田、そして佐野だけだ。

 DF陣に渡辺剛(ヘント)が加わったことで、板倉滉(ボルシアMG)と冨安健洋(アーセナル)の怪我の具合次第ではあるものの、板倉や谷口彰悟(アル・ラーヤン)をボランチに上げる余裕も生まれたのも確か。

 だが、やはり本職には本職としてタスクを確実に遂行してもらわなければいけない。佐野にかかる責任やタスクはより大きくなるのだ。

「(アジアカップに)入ったらやるしかないし、入れなくてもやるべきことは変わらない。どうなったとしても、自分がやることをブラさずに成長していきたい」と、本人は地に足を着けて取り組んでいく構えだ。

 が、万が一、遠藤や守田にアクシデントが生じた場合は、佐野がチームを担っていくくらいの覚悟と統率力が求められる。そこは偉大なキャプテン・遠藤から学ぶべきところだ。

「航さんはずっと見本にしています。ただ、自分の奪い方があると思うので、自分の像っていうのをもっともっと作っていければいい。身体が大きくない分、駆け引きで奪うところで勝負しないといけないですね。

 守備で良さを出さないといけないし、攻撃の部分でもできることを増やしていく必要があると思います」と佐野自身も語っていたが、アジアカップの約1か月間で世界基準に近づければ、森保監督も躊躇することなく、彼を大一番に送り出せるようになるだろう。
 
 2019年UAE大会を振り返っても、ボランチのアクシデントが続発。大会前に守田が離脱し、塩谷司(広島)を追加招集したものの、冨安を初戦でボランチ起用する事態に陥った。途中には青山敏弘(広島)が離脱。最終的には遠藤も怪我をしてしまい、決勝のカタール戦で不慣れな柴崎・塩谷コンビのギャップを突かれて敗れるという結末になっている。

 それだけボランチというのはチームの命運を左右する重要ポジション。何が起きても絶対に安定感を欠いてはならない。第3のボランチに浮上した佐野は、自身が担う役割の重みを今一度、頭に叩き込んでカタールに向かうべきだ。

 今回の代表活動に帯同した中村憲剛ロールモデルコーチから指導された「常に首を振って情報を収集しながらプレーする」ことを体得し、多彩な仕事をこなせる佐野海舟へと変貌を遂げてくれることを、大いに期待したいものである。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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