「惜しかった」では終われない今シーズン。

ACLの全北戦の敗戦に森重は「惜しかった、では納得できない」と想いを口にした。タイトルへの意欲は並々ならぬものがある。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

今季新加入の水沼がゴールを狙う。新戦力が順調なフィットを見せているのは好材料だ。(C) SOCCER DIGEST
【今季の目標達成へのポイント】
FC東京の選手からは、「J1優勝」の文言が吐き出されるようになった。昨季の痛恨の体験がそうさせているのだろう。15年シーズンは、多くの問題を抱えながらも年間3位をキープしてきた。だが、土壇場の最終節で鳥栖と引き分け、年間4位に転落。Jリーグチャンピオンシップ進出を逃した。その悔しさを誰もが忘れていない。
J1制覇が口先ではなく、心根からの言葉だと証明されたのは、1-2で惜敗した全北戦後だった。試合前から不運も重なったが、言い訳を口にした選手はひとりとしていなかったのだ。
主将の森重は、Kリーグ王者相手の惜敗に「アクシデントがあったかもしれない。でも、それはそれ。『惜しかった』。『良いゲームの入り方ができた』。でも結果は? 結局、これまでとなにも変わってない。それで納得なんてできない」と吐き捨てた。不言実行を貫いてきた男が、漏れ出る感情を抑えるようにして言葉を重ねた姿はあまりにも新鮮に映った。
この固い決意をどれだけその戦いぶりに反映できるのか。緻密な戦術や、選手個々の成長なくしてチャンピオンロードを歩むことはできない。「選手は揃っているけど……」と言われ続けてきた首都クラブに今求められているのは、結果を掴み取る気概を、シーズンを通して持てるか否かだ。FC東京の本気度が問われている。
FC東京の選手からは、「J1優勝」の文言が吐き出されるようになった。昨季の痛恨の体験がそうさせているのだろう。15年シーズンは、多くの問題を抱えながらも年間3位をキープしてきた。だが、土壇場の最終節で鳥栖と引き分け、年間4位に転落。Jリーグチャンピオンシップ進出を逃した。その悔しさを誰もが忘れていない。
J1制覇が口先ではなく、心根からの言葉だと証明されたのは、1-2で惜敗した全北戦後だった。試合前から不運も重なったが、言い訳を口にした選手はひとりとしていなかったのだ。
主将の森重は、Kリーグ王者相手の惜敗に「アクシデントがあったかもしれない。でも、それはそれ。『惜しかった』。『良いゲームの入り方ができた』。でも結果は? 結局、これまでとなにも変わってない。それで納得なんてできない」と吐き捨てた。不言実行を貫いてきた男が、漏れ出る感情を抑えるようにして言葉を重ねた姿はあまりにも新鮮に映った。
この固い決意をどれだけその戦いぶりに反映できるのか。緻密な戦術や、選手個々の成長なくしてチャンピオンロードを歩むことはできない。「選手は揃っているけど……」と言われ続けてきた首都クラブに今求められているのは、結果を掴み取る気概を、シーズンを通して持てるか否かだ。FC東京の本気度が問われている。