“純粋なアンカー”が一人しかいない...マドリーとバルサが抱える共通の課題【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2023年10月24日

チュアメニは真の競争相手がいない状況でポジションを奪うことができず

 マドリーには、異なる個性を持ったワールドクラスのMFが目白押しだ。ただその中で、教科書的なアンカーはいない。チュアメニを除いては。 トニ・クロース、ジュード・ベリンガム、そしておそらくエドゥアルド・カマビンガもこなすことができるだろうが、長所を犠牲にして起用する必要がある。

 つまりチュアメニは真の競争相手がいない状況にあるが、ポジションを奪うことができず、はたしてマドリーのレベルに見合った選手かどうか疑いを持たれ始めている。今のところ、守備で全幅の信頼を寄せられる存在になれず、攻撃でもかじ取り役を担うことができていない。
 
 一方、ペドリ、ガビ、イルカイ・ギュンドアン、デ・ヨングとバルサも中盤に多士済々のタレントが揃っている。ジョアン・カンセロとジョアン・フェリックスも、それぞれDFライン、トップ下から中盤のパスワークに関与するが、ただ純粋なアンカーというと、ロメウしかいない。デ・ヨングは様々な局面に顔を出すハイブリッドプレイヤーであり、そんな中、ロメウは水を運ぶ仕事を。高級感はないが、黙々とこなしている。

 両チームともアンカーのポジションを巡り、ジレンマに直面している。今日のサッカーにおいて最も重要なポジションの1つに、他に適任者がいないがために、さまざまな理由で説得力に欠ける選手を起用し、しかもそれによって実力者がスタメンから弾き出される格好になっている。要するに、マドリーもバルサもアルキメデスの原則に従っていないわけだ。

文●サンティアゴ・セグロラ(エル・パイス紙)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙のコラム・記事・インタビューを翻訳配信しています。

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