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【EURO2016開催地を巡る旅】第1回:サンドニとスタッド・ド・フランス「フランスを象徴する聖地」

カテゴリ:国際大会

結城麻里

2016年02月16日

かつては貧困に喘いだがスタジアム建設をきっかけに変貌。

かの有名なルイ16世をはじめ歴代フランス君主が眠っているサンドニ大聖堂。試合観戦で現地を訪れた際には是非とも足を運びたい。(C)REUTERS/AFLO

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 第二は、“赤のフランス”です。実はスタッド・ド・フランスのあるラ・プレーヌ地区はかつて、ヨーロッパ最大の工業地区でした。そこでは、貧しくも逞しい労働者と庶民、フランコ独裁政権を逃れてきたスペイン移民、そしてマグレブ移民などが、汗と煤煙にまみれながらフランスの富を作り出していました。

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 とくに“栄光の30年”と呼ばれる1945~75年の高度成長期は、エネルギッシュな労働者の町でした。それを反映してサンドニ市は、1920年から一貫して共産党市政。サンドニ市がヴィル・ルージュ(赤い町)の異名をとる所以です。
 
 経済危機と生産拠点の海外流出で大打撃を受けて、栄光の30年以後は失業、貧困、移民差別に苦しむ地帯となりましたが、それもスタッド・ド・フランスのオープン(1998年1月)をきっかけにダイナミックに変貌中。ラ・プレーヌ地区は多くのオフィスを抱える地区となりました。スタッド・ド・フランスは、工場労働者たちが汗と涙を流した土地の上に、すっくと建っています。
 
 ただ、スタジアム周辺はビールやワインを飲むバーが中心なので、食事はパリがお勧め。とくに21時キックオフの試合後に食事をしたい場合は、パリの繁華街へ急ぎましょう。
 
 かの『フランス・フットボール』誌のフランソワ・ヴェルドネ記者が推薦するのは、パリ北西ポルト・マイヨにある『ル・コングレ・マイヨ(Le Congres Maillot)』。シャンゼリゼ、サンジェルマン・デ・プレといった観光スポットでも、深夜12時半に着けば食事ができます。
 
 ちなみにフランス左翼の始祖ジャン・ジョレスの名を冠したサンドニ市中心部の広場周辺にも食事処があり、首都圏最大のマルシェ(朝市)でも賑わいます(火、金、日曜の8時~)。王たちが眠る大聖堂と、数百の屋台を誇る多民族庶民のマルシェを訪ねれば、フランスの素顔が見えてくることでしょう。
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