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「短い間にこんだけ成長した国はない」英国人専門家が日本サッカーの進化に驚愕!「30年前はプロリーグすらなかったのに凄くない?」

カテゴリ:ワールド

有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

2023年09月30日

「『かっこつけてんじゃないか』と賛否はありますが…」

プレミアの名門で長年活躍したジェイミー・キャラガー氏(左)とガリー・ネビル氏(右)。現在はご意見番として名を馳せる。(C)Getty Images

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――報道の違いはどうでしょうか。イギリスにはガリー・ネビル氏をはじめ、辛口で知られる名物OBが数多くいます。また、記事では日本語に訳すのが非常に困難な、比喩が強い、文学的な言い回しを頻繁に見かけます。

「イギリスの中継は大体実況者が、実況のプロで、解説者が元選手のパターンが1番多いですが、その解説者が例えば引退したばかりでまだ現役の仲間がたくさんいる、それか監督業に入ったり戻ったりする可能性を感じていて、気を遣うケースはあります。引退したのはだいぶ前で、監督業をやらない人とかだったら、全然自由に厳しい発言をするんですけども。

 あと実況やライターの方々で、文学以外でも、イギリス人、英語圏の人は全体的に色んな表現のパターンを持つのが好きで、同じ記事で同じ単語を繰り返して使うのも好きではないんですね。表現を幅広く持って、色んな描写や比喩とかをするのも、ライターはもちろんですけど、実況者でもよくしますし。

 かなり有名な例でいうと、ローマのギリシャ人選手、コスタス・マノラスが劇的なゴールを決めた時に、ギリシャ神話に例えた実況者もいたりして。その人がちょっと極端だったのかもしれませんけど…。ストーリーを語る、物語を皆さんと共有するうえで、その表現を入れるのも、ライターやコメンテーターのやり方でもあるかなと。『かっこつけてんじゃないか』と視聴者の中に賛否はありますが、大半の人は『これ面白いね』と感じていると思います」
 
――プレミアリーグの魅力もお聞きしたいです。世界最高峰と称される理由は何なのでしょうか。

「現地のサポーターや指導者でも、元から求めるのが90分のインテンシティ、激しさといったところだと思いますし、日本人もそういったところに、まず魅了された方がたくさんいると思いますけど…。経済的にもプレミアリーグがトップになって、1番お金が入ってくるようになった理由の1つは、ビッグクラブばかり、1つ2つのクラブばかりがお金持ちになって、その試合になるとほぼ必ず勝つのではなく、下のチームまで割と均等にお金が入ってくる仕組みがプレミアリーグの中にはあります。

 プレミアリーグと2部以下の格差はちょっとあるんですけど、プレミアリーグ全体、最下位チームでも1億ポンドの分配金が入ってくる仕組みになっているので、下のチームがめちゃくちゃ弱いっていうのがあんまりなくて。ビッグクラブが本命かもしれないけど、相手チームに必ずチャンスがある。 他のリーグと比べて、相手チームがホームでもアウェーでもちゃんと戦って、番狂わせを起こす可能性を感じられるんじゃないかなと。

 ちょっとヨーロッパサッカーはマネーゲームが進んできて、大体、シーズンが始まる前に優勝候補はどこなのか分かってしまう風には、確かになってきましたけど、それでも20チームに、それぞれの魅力がありますし。今やもう世界最高級の選手や指導者が、ほぼどのクラブにもやってきてくれる時代になったので、プレミアリーグが国際化してきて、より魅力が増えたのかもしれません」

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