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現地紙コラムニストが綴る――武藤嘉紀のブンデス挑戦記「武藤は機敏性に富んだ“小型車”」

カテゴリ:連載・コラム

ラインハルト・レーベルク

2015年12月18日

バイエルンとドルトムントにあって、マインツにないもの。

 現在、ブンデスリーガでポゼッションサッカーをハイレベルに機能させられるのは、バイエルンとドルトムントだけだろう。

 この両チームにあって、マインツにないもの。それはビルドアップの起点になれるCBとSB、創造性のあるMFはもとより、密集地帯で局面を打開できるアタッカーの存在である。

 守りを固めた相手との対戦ではスペースを消され、パスを受ける際にマーカーを背負う状況が多くなる。従って、1対1の局面を制さない限り、チャンスを作り出すのは難しい。

 巨大なDFに競り勝つには、ボールを受けた瞬間に、身体をうまく使って方向転換するなど、高度なテクニックと頑強なフィジカルが必要だ。

 武藤が改善すべきはマーカーを背負った状態でボールを処理する技術だ。それでも、彼がパワーにものを言わせたポストプレーヤーになれるわけではない。

 そもそも武藤の本来のポジションは左ウイングだ。ポストワーカーとしての適性は、現在は武藤の控えに甘んじているものの、ジョン・コルドバのほうがはるかにある。

 現在、前線のレギュラー陣は、身長178センチ・体重72キロで機敏性に富む武藤を筆頭に“小型車”ばかり。そこに、身長188センチ・体重85キロで優れたフィジカル能力を誇る“大型車”コルドバが加われば、引いた相手を攻略する糸口が見えてくるかもしれない。

文:ラインハルト・レーベルク

翻訳:円賀貴子



【著者プロフィール】

Reinhard REHBERG(ラインハルト・レーベルク)/『ライン新聞』で1987年から27年にわたってマインツの番記者を務める。現在はフリーで、「マインツァー・アルゲマイネ新聞」のコラムニストを務める一方、監督業を志す指導者に向けたコーチングも行なっている。マインツ出身、57年7月30日生まれ。

デ・ブラシス(中央)は身長165センチ、ハイロ⑰は173センチ、マッリは179センチと、武藤を含めた前線の4人は180センチに満たない。 (C) Getty Images

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