【移籍専門記者コラム】監督復帰を熱望する名将リッピがチェルシーに「逆オファー」

カテゴリ:移籍情報

ジャンルカ・ディ・マルツィオ

2015年12月11日

シェフチェンコを担ぎ出すなど水面下で様々な動きを。

チェルシーのアブラモビッチ・オーナーは、結果の出ないモウリーニョを途中解任する可能性がある。リッピはその後釜候補の一人に。(C)Getty Images

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 最後の候補は、チェルシーだ。ジョゼ・モウリーニョはチャンピオンズ・リーグでこそグループ1位でベスト16進出を決めたが、プレミアリーグでは目を覆うような戦いを続けている。さらに黒星を重ねれば、オーナーのロマン・アブラモビッチが監督交代の決断を下すことも十分にありえる。
 
 たとえモウリーニョとの契約が、解任時には契約満了までの給料の残額(約91億円にも及ぶ)を一括で支払うという内容になっているにもかかわらずだ。
 
 スタンフォード・ブリッジのメインスタンドの一番下に位置する周囲をフェンスで囲まれたシートに、リッピは魅力を感じている。アブラモビッチとその片腕マリーナ・グラノフスカヤ女史にそれを伝えようと、仲介人はすでに動き始めている。
 
 リッピの履歴書は文句の付けようがない。チェルシーを率いた最後のイタリア人であるカルロ・アンチェロッティは、手堅く結果を残した。同じくリッピもチームに安定と堅守をもたらせる指揮官だ。
 
 アブラモビッチを説得するため、リッピの関係者はプロジェクトにクラブOBで今もアブラモビッチと懇意にするアンドリー・シェフチェンコも巻き込もうとしている。すでにコンタクトを取り、リッピ率いる新生チェルシーの首脳陣に名を連ねる気はないかという打診が行なわれた模様だ。
 
 白髪の老紳士の幻影は、オリンピコ、サン・シーロ、そしてスタンフォード・ブリッジに、ますます濃い影を落としている。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。父は70~90年代にナポリ、ジェノア、レッチェなどで監督を歴任し、現在はTVコメンテーターのジャンニ・ディ・マルツィオ。選手としては才能に恵まれず、ジャーナリストを志し、パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタート。2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。父を通して得た人脈を活かしてカルチョの世界に広いネットワークを築き、移籍マーケットの専門記者という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち、しかもしっかり裏が取れるまでは決して情報を出さない。発信するニュースはすべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではない。
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