三笘が良い形を作るのではなく、三笘に良い形でボールを預けたい
ウルグアイ戦での新システム挑戦(遠藤をCBに下げ、サイドバックが内側に絞る陣形)、コロンビア戦での4−4−2採用、この連戦での新戦力の抜擢といったトライを否定するつもりはない。親善試合なのだから、むしろやりたいことはどんどん試すべきだ。ただ、どんな局面でもゴールに矢印を向けるという基本中の基本を忘れるべきではないだろう。戦術やシステムの形に捉われず、シンプルにゴールを目指せる時は目指せばいい。
小難しいことに頭を持っていかれ、肝心な部分が抜け落ちている。そんな風に見えたのがコロンビア戦の日本で、実際、堂安もこんなコメントを残していた。
小難しいことに頭を持っていかれ、肝心な部分が抜け落ちている。そんな風に見えたのがコロンビア戦の日本で、実際、堂安もこんなコメントを残していた。
「この2試合、明らかにシュートが少ない。僕個人としても打てていないですし、全体としてもそうです。やろうとしていることを意識しすぎて前に行けていません。遅攻の意識が強すぎて、受けてからやり直そうとしすぎている。この2試合、センターバックがボールを持つ時間が長くなっています。新たなことにトライしていくのは良いことですが、もっとシンプルにやれる部分もあると思います」
形にこだわるよりも怖さを求める。怖さを出したいなら、現状、日本の強みであるサイドを生かす。例えば三笘が良い形を作るのではなく、三笘に良い形でボールを預ける。そのためにはやはり“縦パス”が鍵になる。CB間でパス交換をしていても局面は動かない。相手の陣形を崩す第一歩という意味でも、縦パスの重要性を改めて(縦パス一を闇雲に入れればいいというわけではない)、チームとして、それこそ徹底的に共有すべきではないか。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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